2014.12.05:金曜日
広瀬弦 「広瀬弦と西遊記」

 

 

 

 

広瀬弦さんの15年ぶりの展覧会でした。歳月は、確実に広瀬さんの腕を鍛え上げて、完成度の高い充実の作品を見せて頂く事ができました。

今回、10年間に渡る理論社より発刊の「西遊記」に掲載された174点の作品を、ダイナミックなプレゼンテーションで展示致しました。壮大なテーマで描かれた作品は床から天井に届く大きな9枚のパネルにプリントされ、一挙に作品が見られるという手法でした。

01から174まで、ナンバーがつけられた悠久の物語の作品には、広瀬さんが創造した愛すべき孫悟空の物語と共に、広瀬弦さんご自身の10年間の時間もオーバーラップします。

絵本をつくりあげるという事は、求められれば平面世界の中に空間、時間、人間や動物の造形、その人物が纏う衣装のデザイン、更には建物の外観や内装、家並みや街並も、山々や海や川等、森羅万象のこの世界のものを描くこととなります。

ましてや「西遊記」ともなりますと、中国や西域の広大な地域の時代考証や、登場する誠に大勢の妖怪たちや神々のキャラクター造形も為されなければなりません。広瀬さんは知らん顔してやってのけておりますが、どれだけのエネルギーが費やされたかわからないと思います。

緊張感を伴うロットリングで表現された広瀬さんのペン画は、人の想像力を刺激し、眼は画面の奥に引き込まれて行きます。

丁寧に描かれた絵本や児童書が大好きな子供たちは、ハラハラドキドキさせられ、時には奇想天外な孫悟空の物語から、広瀬さんの費やした創造のエネルギーを心の中にしっかりと受け止めて行くのでしょう。

広瀬弦さんは、画廊で何度も展示をさせて頂いた敬愛する佐野洋子さんのご子息でもあります。佐野さんの流麗な感性溢れる天才的な個性と、対照的に構築的な裏付けなしには描けない広瀬弦さんの魅力溢れる作品を感慨深く感じております。

 

 

 

 

http://spaceyui.com/schedule/hirosegen_14.html

 

 

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