2017.09.10:日曜日
田村愛 遺作展 「そして空。」

 

 

 

田村愛さんには一昨年まで、毎年夏の終わりから秋にかけてのこの時期に、毎年個展を開催して頂いておりました。

遠く京都から、小さな身体の愛(mana)さんといっしょに画廊いっぱいに広がる大作のシルクスクリーンが運ばれました。

具象、抽象表現が自然に混じり合い、飛び抜けてオリジナリティー溢れる愛さんの作品には鑑賞者の心を安らかにする力量があり、潔く、色感豊かな作品が展示される空間には、爽やかな薫風が流れるようでした。

空を見上げるのが大好きだった愛さんの視線の先には、自然と一体化された作品の空の色が重なっていたのでしょうか。

今年は、これ迄に発表したシルクスクリーンの作品の中から、ご家族の方々に選んで頂いた作品を展示させて頂きましたが、会期中には大勢の方々がお出かけ下さり、愛さんの人柄とその才能とを偲び、夭折された愛さんへの残念な想いをご家族の方へと告げられました。

これからも愛さんの作品を皆様の心にお届けできる機会を持てます事を、画廊の人間と致しましては心から望んでおります。

また愛さんの恩師で愛さんをご紹介下さった京都造形芸術大学元教授の梅田美代子さんに、今回のDMのデザインをして頂き、温かな文章をお寄せ頂きました。

愛ちゃんと一緒にユイを訪れたのは20年程前の夏だった。オーナーの木村さんは、まだこれからという若い愛ちゃんの背中を押してくださって、次の年にユイでは最年少作家としてデビューした。以降毎年夏の終わりの展覧会を目標に制作し続けてきた。制作することが彼女の生活であり、会を重ねるごとに独自の世界観と表現方法は昇華してきたように感じられた。

自分の目で見て身体で感じた景色を、柔らかな色彩と線で構成された画面からは、心地よい風が吹き、透き通った光の中を歩いているような空気感が漂っている。 18回目の展覧会。今ごろ空に憧れていた彼女は、頰に心地よい風を感じながら大空の光の中を自由に舞っているにちがいない。(梅田美代子)

http://spaceyui.com/schedule/tamura-ai_17.html

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