2019.12.17:火曜日
あだちのりふみ にこまんが展

 

 

 

 
あだちさんの、日常的緩やかさが却って不条理感を感じさせるテイストの作品が、この混迷の時代に果たして共感を持って受け入れられるのか共、このような時代だからこそあだちさんの作品表現の必然性がある共、言えるのでしょうか。
そんな論議を巻き起こす作品は他にはない貴重な作品であり、あだちのりふみさんの作家としての背景や考えも気になるところです。

「ナンセンス」という言葉は、意味の無いという、どちらかと言えばネガティブなワードですが、私的な勝手な解釈として、

「作品 with ナンセンス」:
ひと味加わった無意味の妙味が、素晴らしく明るく深く、なべての森羅万象存在する対象物を意味の無いどころか意味の無さ故に采配された深さを味あわせてくれる作品へと昇華する場合もあると思うのです。意識と無意識との交差点かも知れません!

あだちさんの作品は、人々を確かに癒しへ導く力があると思います。
広告代理店のアートディレクターですから、優れたグラフィックデザインや色彩感覚の完成度が高いのは当然の事と思います。この上は、具現化された曰く言い難いナンセンス作品を見せて頂けたら最高に嬉しいです!
あだちさんご自身による解説をどうぞ!!

「にこまんが」は2コマの漫画です。
2つのコマのあいだには「間」があり、そこに、ニコッと微笑む「間」を作れたら と思ってます。 ですので、あまり理屈はありません、感覚で感じていただいたものが、その漫画の意味になります。

ただ、ちょっとだけ解説するならば、この「間」を表現するために考えた登場人物がいます。 まんがに登場するのは、「ねてるおきてる」シリーズのへんな生き物くん 、「えんばんうさぎ」シリーズのうさぎくん、「動物シリーズ」の動物達、そして 幾何学シリーズのマルサンカクシカク達。

「ねてるおきてる」のへんな生き物くんに、意味やキャラクター性はありません。漫画の技法には、まず最初にはキャラクターを考え、キャラクターの性格付けがストーリーの重要な核となります。

「にこまんが」では「間」を重視するためキャラクターの性格は極力抑えます。 なかでも「ねてるおきてる」は、外見は単純な線と顔で構成してます。誰でも描ける簡単な絵を心がけて、動きや変化も極力少なくして、2コマのあいだある、気分を目立たせるようにしています。幾何学シリーズも同様な考えで描いてます。

動物シリーズは動物自体にすでのキャラクター性があるので、「間」に、少し物語 性をつけています。

「えんばんうさぎ」は35年前に考えたキャラクターで、そもそもの雰囲気を2コマ で再構成してます。

以上のキャラクター的な登場人物を、漫画的手法(コマ割り)、デザイン的な画面構築(色と線)、そして広告的なコピーワーク(絵と言葉の掛け合い)で造ったも のが「にこまんが」となります。

制作意図(理屈)はこうですが、イラストレーションのような、まんがのような、ナンセンスやウイットなど、いろいろな「間」のあいだで、ふわふわしながらこれからも創作していきます。 (あだちのりふみ)
 

 

 

 
http://spaceyui.com/exhibition/adachinorifumi_2019.html

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