2021.02.13:土曜日
堂前守人 陶展「古く新しく、ちょっと古い」

 
 

 
 
 堂前さんの最初の個展から、知らぬ間に11年目を迎えました!
 そして、函館からいらっしゃる堂前さんの作品を心待ちにして下さる方々が年々増えて参りました。今年は、新たな表現方法の作品と、更にパワーアップした以前からの描法の作品とで、素晴らしい展示ができました。
 静かな佇まいの堂前さんですがご自身の中に結実した豊かな経験から、実はお話しするととても楽しい方です!
 会期中に偶然お出かけ頂いた、函館出身のイラストレーターの水沢そらさんのご実家のお店だった木造のレトロな建物と、堂前さんの現在のお店である、はこだて工藝舎へ引っ越される以前のお店が同じ建物だったという偶然も発覚!お二人が不思議なご縁で繋がっていたことがわかりました!
 現在のはこだて工藝舎も歴史的な立派な建造物、そしてそれ以前は港町特有のエキゾチックな木造建築の建物を店舗に選ばれている堂前さんの感性に、あらためて感じ入っております。
 堂前さんの作品の中には函館の街の風景が描かれたものも時々あって、見ほれてしまいます!
 今回は、堂前さんに想像力を刺激される素敵な文章をお寄せ頂きましたのでご紹介させて頂きます。
 

 
 今住んでいる函館には高校入学の時に初めて来て、それはもう47年前にもなります。あれからいろいろな所に住みました。その結果たった3年間の下宿生活の中で過ごした記憶が、今の函館生活に繋がっています。当然当時は若く何も分かっていませんでしたが、まだ町も少し元気があったのでしょう、よくいろいろな所を歩き廻りました。
 陶器を作る場所として仕事場を探しに戻って来たのが30年前になります。バブルも終わって町もだいぶ傷みが出始めた頃だったのか、古い建物も次々と壊され、それ以来今も空き地が増えています。住む人がいなくなって窓ガラスが破れ、雪で屋根が壊れそうになっている家を散歩途中に見ても、普通の景色になりました。窓からは昨日まで人が住んでいたように台所道具がぶら下がったままで、通り過ぎるたびに目が行きます。ここでどんな生活があり、玄関を開けてどんな人が出入りしていたのだろうと、つい思ってしまいます。
 特に立派な家ではなくても、物語が感じられたり浮かんだりする街並みが残る町が、函館旧市街地です。そういう事を感じる年頃になったと言うことかもしれませんが、高校時代も同じように感じていたので、今ここにいるのでしょう。
 いつか作品を見て何か函館生活が感じられるような物が作れればと思っています。
 
 今年が普通の年で過ごせますように。
 
堂前守人
 
 

 
 
http://spaceyui.com/schedule/doumae_morito2021.html

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