2021.04.16:金曜日
あだちのりふみ「にこまんが展 2」

 
 

 
 
あだちのりふみさんの「にこまんが2」、一見ゆるやかなキャラクターが登場してニンマリとした笑いを誘いますが、悩めるキャラクター君たちは自分自身へと淡い哲学的命題を投げかけます。                                 
二コマに分けられ物語が紡がれた規則正しいスペースからは、長年培われた揺るぎのない作者のアートディレクターとしての力量が生きていることが感じられますが、全編にわたり、二つの抽象的なものたちに引き裂かれているキャラクターの悲喜劇が展開されているようです!                                   主人公は、実際に身体がふたつに裂けてその後身体が戻って来たり、投げかけた命題に対して、納得したり答えは先送りしたりと忙しい。                                    まんが画面の中で主人公が呟く疑問符は、二律背反として矛盾状態のまま提示されているのか、パラドックスとして帰結されるものなのか渾然としており、観る者を困惑させます。まるで悩めるあだちさんの個性そのもののように・・・。                       
そして、あだちさんは、そんなご自分の在り方を実は楽しまれているのではないかと思っています。
 
 
■2回目の「にこまんが展」について■
 
初日に来ていただいたお客様に、かつてデザインの仕事でイラストをお願いした方に、 35年ぶりにお会いしました。
 
その方曰く、「これってパントマイムですね・・・」
 
その方は昔パントマイマー経験があり、にこまんがは同じ(似てる)考え方だという。 パントマイムは動き(テーマ)の始まりと終わりがあって、 その間をつなぎの(面白い)動作で埋めていく過程が、同じ(似てる)といった事らしい。
 
確かに「にこまんが」は動きの間でもある・・・
 
または、映像の作りにも当てはまる、例えば、パン (Pan) は、映像の撮影技法の一つ で、
カメラを固定したまま、フレーミングを水平方向や垂直方向に移動させる技術。
 
にこまんがで描いてきた「間」は、気分や感覚だと思ってたが、動きや、瞬間でもあっ
た事に今回改めて気づかされました。
 
言葉の「間」、絵の「間」、時間の「間」、瞬間という「間」、永遠という「間」・・・
 
またしばらくは、この「間」というものを、追求していこうかな・・・とも思ってます。
 
2021年4月10日 足立紀史
 
 

 
 
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