2021.11.11:木曜日
スリープレスカオ ここではないどこか

 
 

 
 
本来、昨年の10月に開催されるはずだったカナダ在住のスリープレス・カオさんの個展が、生憎のコロナ禍により一年もの間延期することになり、日本側からもたいへん心配しておりましたが、この度やっと無事に開催する事ができました。
カオさんはセツモードセミナーを卒業後、カナダに渡られてから既に28年間をカナダに住われておられます。
自然に囲まれた港を臨む美しい都市、バンクーバーでの生活と、少し離れたもっと自然の溢れるペンダーアイランドとを行き来するという生活形態は羨ましいかぎりです。
そのような環境で育まれた感性によって表現されたイラストレーションは、見ていてとても心地良い空気感と共に、カオさんご自身の前向きなエネルギーが伝わって参ります。
作品の中の少女たちの思わず微笑まずにはいられない表情、色彩感覚や形の省略のメソッドなど、様々な方向から優しさの溢れるインターナショナルな感性が感じられます。
今回の個展では、一年延期されたという事情もあって作品の量も多く、たいへんエネルギッシュでした。
次回はもう少し数をしぼって更に洗練された展示になる予感がしますが、逆にエネルギッシュにワイルドな展開になっても面白いかな〜等とも思わされるまだまだ謎の多いスリープレス・カオさんの興味深い展覧会でした。
そんなカオさんの楽しい文章をご紹介しますね。
 

 
 セツに通っていた当時、スペースユイは憧れのギャラリーでした。セツ卒業後にカナダに渡り、アメリカ、香港と転々とした後、バンクーバーに落ち着きました。
 日本に一時帰国した折に、縁あってスペースユイさんで個展をすることが決まり、天にも昇る心地でした。昨年コロナで展覧会のキャンセルを決断した時には私の中の小さな子供がどんどんしょげていき、(あぁ、スペースユイさんで展覧会なんて夢だったのかも)と思ってた時にオーナーの木村さんから国際電話があり、相手の気持ちを思いやる優しい言葉に助けられ、一念発起して頑張ることができました。1年越しで来日することができ、たくさんの人に見に来ていただけてとても嬉しく思っています。
 
絵を描くテーマの根底にはどこか知らない世界を旅して自分のルーツやアイデンティティを探すというのがあります。行ったことのない街を訪れていろいろな経験をしてアートに生かしていきたいと思ってた矢先のパンデミックだったので、どこにも行けずに息苦しい思いでしたが、アートで旅をすればいいのだと思い、自主隔離中も脳内トラベルを楽しむことにしました。

私の中には小さな女の子が住んでいて、その子が絵のテーマになることもしばしばです。

The little girl in me who is still learning how to be in this world.
She is still shy and not confident to come out. When I draw, she becomes more confident and gregarious. Slowly growing, she experiences more of the world.
 

普段は煉瓦造りの街並みで有名なバンクーバーのガスタウンに住んでいます。昔はアーティストがたくさん住んでいた街ですが、近年はちょっとリッチな人たちと浮浪者が入り混じった場所となっています。

木村さんは”島の生活をいいな~”と言ってくれますが、実際は小さなキャビンがあるだけでほぼキャンプ状態です。トイレはといえば森のような庭が”どこでもトイレ”です。もしくは手作りのボットン便所があります(笑)
良いところは錆びた猫足のバスタブが庭にあって満点の星が見られます。

コロナが収束して、皆さんにぜひカナダの島々を訪れていただきたいです。(観光大使みたいな口調になってますね。笑)

スペースユイでの個展ははじめただったにもかかわらず、出会う方、出会う方、皆さんに良くしていただいて感謝が止まりません。本当に居心地が良くてあっという間の1週間でした。

再来年、またカナダからアートを背負ってやってきたいと思いますのでよろしくお願いします。
 
Kao
 
 

 
 
http://spaceyui.com/schedule/sleepless_cao_2021.html

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