Monthly Archives: 4月 2022
2022.04.27:水曜日

 
 

 
 
小山春子さんの作品展「daily wonder」、人々に清潔な穏やかな印象を残して終了致しました。
刺繍という、古来からずっと連なる手仕事のリズムを通した表現形態からは、独特のあじわいが生まれるように思います。
通常の平面作品を描くために絵の具を上手くあやつるのも大変ですが、刺繍での微妙なニュアンスを込めた表現は独自の技術が必要とされるに違いなく、作品制作に当たってはご苦労される事も多いのでは、と想像致します。
清涼な気配漂わせる作品や楽しげなポップな作品、また精神の深みを感じられる作品等、多様な表情を見せて下さる小山さんの作品世界でしたが、それらの作品たちは何か新たな更なる可能性のエネルギーを孕んでいる様に感じました。
小山さんに、作品につきましてのコメントを頂きましたので、ご紹介させて頂きます。
 

 
今作品展では下駄の鼻緒なども制作したため、今までよりも
多彩な生地に刺繍をしましたが大変楽しかったです。
 
また、漢字を使った作品も多く作ってみました。
専門的に学んだわけではないのですが、古い時代の漢字は形が
絵に近くおおらかで魅力的です。
 
刺繍も古き良きリズムを感じさせる質感なので、相性が良い
のではないかと思っています。
これからも扱っていきたいモチーフです。
 
作品を作る上で、テーマというほど意識しているわけではない
のですが、毎回ちょっとした意外性を作品に取り込めたら面白
いなと思って制作しています。
 
日常のささやかな意外性は、たとえば少し辛い時でも、ふっと
心を動かして楽しい気分にしてくれたりする要素の一つなので
は…と思うので。
 
展示タイトルの「daily wonder」もそんなイメージでした。
 
今回の展示が皆様の心を少しでも楽しくすることができていた
ら幸いです。
 
最後になりましたが
会場やSNSで作品展をご高覧いただいた皆様、お忙しい中
誠にありがとうございました。
 
またスペースユイの皆様、いつも居心地がよくて心温まる空間
をありがとうございます。
 
この場をお借りしまして心より御礼申し上げます。
そして今後ともどうぞよろしくお願い致します。
 
あとどうしても付け加えたいことが。
 
戦争は嫌です!
ウクライナの人たちに1日も早く平和を返して!
(誰に言ってるんでしょうか・・・)
 
小山春子
 
 

 
 
http://spaceyui.com/schedule/koyama_haruko2022.html

2022.04.17:日曜日

 
 

 
 
時代の風がどんどんシビアになっている季節に、民野さんの作品展が近づいて民野さんにお会いできる、と思うと、ひとすじの清涼な風を心待ちにしていた感覚をおぼえます。
作品と作家の精神はリンクしているのは当然ですが、民野さんの作品から流れ出してくる涼しげな同時に温かなエネルギーは本当に大切なものと感じております。
この地球上で起きている知らぬ間に始まっていた疫病の流通とか謀略から生まれた戦争が取り巻く空気感は、これまでの意識のままでは理解することのできないもどかしさがあって、私たちの心は灰色の靄で覆われてしまいました。
いろいろなことが起こって、様々な解釈の元で考え行動しておりますが、はっきりとした答えは出してはいけない雰囲気が蔓延しています。
民野さんは、30年間も毎年個展開催を続けて下さっていて、感覚的なことから地上で起こっているたいへんな事柄についてもほとんど感じ方が通じるため、そしてそんな風に物事を捉える人間はひじょうに少数派のため、勝手に連帯感を持たせて頂き、ブログではつい私感も書いてしまいます。
さて、今年は民野さんの30回目の個展でしたが、今回も作品に新しい風を感じました。
時間がタイトにぎゅっと詰まっていて面白い感じ・・。
懐かしさを感じる古き良き時代と現在の新しい息吹との両方の空気感をはらんだ魅力ある作風を生み出されておりました。
実は昨年末にスキーで左腕を骨折してしまった民野さん!左手が固定されていて動かせないため、絵の具のチューブを右手だけで開けなくてはなりません。毎回左足の指と右手で絵の具を出すのが大変だったため、絵の具をチューブから出す回数が減ったりその代わりに一度に絞り出す絵の具の分量が増えたりしながら、画風が変わって行ったのだそうです。まさに災い転じて・・・の例え通りですね!
そうしたお話を聞き、改めて作品を拝見しますと、最近描かれることの多い北海道の山々や大きく広がった空も、花や果物などの生物画からも、視覚を通じて北の地方の涼しげな心地よい風を感じさせて頂くと共に、時間の流れや民野さんご自身の物語を感じ取ることができました。
来年の民野さんの作品、終わったばかりですが、本当に楽しみです。
 
 

 
 
http://spaceyui.com/schedule/tamino_hiroyuki2022.html

2022.04.06:水曜日

 

高橋春夫
 
 
シンプルさを追求している全ての表現方法に於いて言えることと思いますが、只シンプルなだけですと面白味のないものになってしまします。
余分なものを削り取っていって、美しいものを創り上げていくという作業は、本当にたいへんな事と思います。理屈では表し得ない何かを込めてそれも削り取りながらの作業なのですから余計に・・・・。
高橋春夫さんの陶芸の作品にはいつもシンプルな美というものを感じます。
以前ギャラリーで、清潔感の極地といった感のあるお二人のイラストレーターの作品展が続けてありました。たいへん人気のある全くの他人であるお二人でしたが、その会期中に共通した「しつこい程の爽やかさ」というものを感じ、今でも強く記憶に残っているのです。
爽やかさやシンプルさを追求し表現するには、逆説的にある種のしつこさが重要なのかも知れません。
陶芸というジャンルは、日常に用いる器をデザインするプロダクトデザイナーとも重なりますが、高橋さんの作品からは、それらとは微妙に異なる感触の優しさや自由の息吹や可能性と言ったものが伝わって来るのです。
 
 

山田ミヤ
 
 
高橋春夫さんと山田ミヤさんの作品展、不思議な2人展ですねと色々な方から言われますが、何故かとてもすんなりとバランスが取れて二度目の開催です。
今回の山田さんの版画作品は、銅版画の他に紙版画も出品されて新鮮な興趣を呼び起こされました。
柔らかく春の訪れを感じさせる紙版画の画面からは、色彩とテクスチュアと多少の滲んだ感覚で、見る者の視覚に優しく訴えかけて来るようでした。
山田ミヤさんには、高橋春夫さんの作品展は壁面も真っ白、台に展示する作品も真っ白なので、作品同士が互いが引き立て合うような感覚の方をと、壁面への作品の展示をお願い致しました。
今回はお二人の展示は二度目ですが、皆様にも喜んで受け入れて頂いている様子が、企画したサイドとしてもたいへん嬉しく思います。
山田さんは、控えめな表現活動をされておりますが、展示の度に素敵な作品を見せて下さり、目を見張る思いが致します。
 
 
http://spaceyui.com/exhibition/takahashi_yamada2022.html

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