2017.10.25:水曜日

 

 

河井いづみ 個展「空気」では、鉛筆画とリトグラフが展示されました。

いずれの作品もモノクロームが主体で、マットなテクスチュアが視覚的に訴えかける河井さん独特な黒色が魅力的でした。

また、幾何学的なモチーフの数々は多様な時空間を想起させられ、作品に向かう人々の想像力を刺激するかに思えます。

今回は「空気」という興味深いタイトルでの展覧会でしたが、その辺のところを、河井さんご本人が素敵に説明下さいましたのでご紹介させて頂きます。

私が中学生のときに、デッサンを見てもらった先生に

「ここの空間の空気を描けるといいね。」と言われたことが、妙にピンと来て。

「空気を描け」は絵を描く際に一般的によく使われる言葉なのですが、

子供の私は「見えないものを描いて伝える」のが絵なんだ!とすごく納得したのです。

描いた空気を伝えられたかは分かりませんが、

多くの方に見ていただき、感謝で夢のような一週間でした。

ありがとうございました。

(河井いづみ)

http://spaceyui.com/schedule/kawai-izumi_17.html

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2017.10.20:金曜日

 

 

 

木村かほる個展 2017が終了しました。今回は、ずっと続けているペインティングの他に急遽出版することになった本のスケッチなども展示しました。

木村かほるはわたしの妹ですが、今回は妹自身に作品などについて書いてもらいました。

児童書やイラストレーションの世界から離れ、糸が切れた様に何も考えないで描いてきてしばらくたちました。

自分としては、見て下さる方々と少しでも感覚を共有できたら・・・、という思いで描いておりましたが、ふと振り返ると、あまりにも独りよがりではなかったか?という疑問が湧き上がり愕然としてしまいました。

今回は、何かを掴まなければ・・・という手探りの過程の個展になりました。

この様な状態で見て頂くのは本当に申し訳ないけれど、発表する事は恥をかくのを覚悟しなければならない等、個展をする度にいろいろ感じます。

個展と同時に不思議な本、「ジャック日記」ができました。90才をこえた頃からどんどんキャラクター化していった母を描き残したくなりました。

落がきをスペースユイスタッフの高橋知江さんに見せたところ、大変気に入って頂き、おかげであれよあれよという間にイタズラがきが本になってしまうというスリリングな経験をしました。

私の落がきを姉や高橋さんが妙に気に入ってくれることがあって、伝言メモに描いた絵がそのまま実際の本の中にも所々に登場していて、気がつくと表紙の絵もメモの中の一枚でした!

高橋さん、絵や文章以外に編集の才能も大変なものでした!(木村かほる)

http://spaceyui.com/schedule/kimura-kahoru_17.html

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2017.10.12:木曜日

 

 

 

 

自由な明朗な感性が持ち味のあべよしこさんの、色と形のコラージュが素敵に楽しい作品展でした。

誰にも真似できない、あべよしこさんの超感覚的な色彩と気配は、センス良く身近な物や景色を通して表現されているようです。

そんな現代感覚いっぱいのあべさんの作品には、ノスタルジックな想いを想起させるものも隠されて、優しさのパワーが画面から伝わります。

また、今回のあべよしこさんの展示を以て、YUI GARDENでの展示全体が終了となります。天井高のあるYUI GARDENの空間で映えるあべさんの大きな作品が見応えです。

これまでに、都心からはちょっと離れて、決して行きやすいとは言えないギャラリーに足をお運びいただいた皆様、本当にありがとうございました。

森の中のギャラリーのような、不思議なワクワク感のある環境の中、建築家の男性陣がお店番をして下さって、独特の面白い雰囲気だったのではないかと思っております。

建築の仕事とは異なる作品搬出入作業や接客など、初めての仕事でたいへんな事も多々あった事と思いますが、建築のお仕事と同じ様に、ギャラリーでの展示の作品も大切に扱って下さいました。

およそ3年半に渡る期間、自然の中、緑の樹々に囲まれた美しいギャラリーでの展示ができました事をオーナーの横河健さんをはじめ、YUI GARDENのスタッフの方々に深謝申し上げます。

ありがとうございました!!

http://spaceyui.com/schedule/yoshiko-abe_17.html

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2017.10.03:火曜日

 

 

 

 

獲得したあらゆる技法を駆使し、卯月俊光さんは驚かされる程に完成された作品を創り上げられます。

伝統的な工芸カテゴリーの落ち着いた美しさと共に、新しい幾何学的なフレッシュなデザイン感覚がとても自然に融合して、誰にも真似の出来ない卯月さんだけの世界観を創出されております。

空中にはWi-Fiの電波が飛び交い、美しい月や山々、樹木の香りにさえも気付かぬ日々を送る我々に取って、卯月さんのゆったりとした心模様は、 作品の優雅さを伴いながら、個々の心情へと流れ込む様に感じられます。

マイペースで、ゆったりとした卯月さんご本人のバックボーンには、 創造の源なのでしょうか、大らかな存在感を感じます。

http://spaceyui.com/schedule/utsuki-toshimitsu_17.html

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2017.10.03:火曜日

 

 

 

 

岸田ますみさんの作品展、無事終了致しました。毎回個性的な岸田ますみさん独特の感性の作品は、たくさんの人々から賞賛を受けております。

一見寂寥感に満ちたの感覚の向こうには、何があるのかと、作品を見る方々のイマジネーションを刺激するエネルギーが作品から流れ出ております。

鎌倉の素敵なアトリエから見える無彩色に青みを帯びた海の色が、岸田さんの創作の意欲を生じさせるのでしょうか?

岸田ますみさんの、これからの作品制作につきましても、どの様な展開になるのかと、興味をそそられます。

http://spaceyui.com/schedule/kishida_17.html

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2017.09.18:月曜日

 

 

舟橋全二氏の作品をいつも眺めています。仕事場でふと目を上げると小さな壁に掛けた爽やかなグリーンの果実のメタル作品が、緩んだ脳みそに涼風を運んでくれるのです。

今年も舟橋全二展が好評のうちに終りましたが、終えてしまう事が残念で名残惜しい、そんな感情を呼ぶ作品展でした。

何方かが、舟橋作品の輪郭のラインは、宇宙のリズムに沿って創られているもので、地上の筋道で作られているのではないのでは?と申しておりましたが、何となく納得のいく言葉でした。

たった一本の線がたいへん美しく見えたり、見ただけで気分が晴れたりする美術作品というのはそんなにはないかも知れませんが、そういった力が作品の可能性として持ち得るのだ、という事の証左の様に感じた展覧会であり、若い作家の方々の励みになったのではないかと思っております。

気配や色彩、音や香りといった身の回りにある何でもない感覚的なものを人は常に感じ取り、意識せずに無意識の世界へと運び込んでいるのかも知れません。恐れずに良き感性だけをたくさん吸収して行くと、知らない内に無意識の領域に蓄積されて、 ふとした時に何ものかが生まれるのかも知れませんね。

http://spaceyui.com/schedule/funabashi-zenji.html

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2017.09.10:日曜日

 

 

 

 

今年もシーノ・タカヒデさんの夏がやって来ました。いろいろなタイプのソウルフルな音楽が聴こえて来そうなイラストレーションやペインティングは、独特な感性が漲っております。描く事が大好きなシーノさんの作品の色彩は鮮やかに澄んでいて、筆後も人間味を感じさせます。

作風は、現実的なようでどこか現実とは遠く、シーノさんの楽園を描き続けている様に思います。

http://spaceyui.com/schedule/shi-no-takahide_17.html

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2017.09.10:日曜日

 

 

 

田村愛さんには一昨年まで、毎年夏の終わりから秋にかけてのこの時期に、毎年個展を開催して頂いておりました。

遠く京都から、小さな身体の愛(mana)さんといっしょに画廊いっぱいに広がる大作のシルクスクリーンが運ばれました。

具象、抽象表現が自然に混じり合い、飛び抜けてオリジナリティー溢れる愛さんの作品には鑑賞者の心を安らかにする力量があり、潔く、色感豊かな作品が展示される空間には、爽やかな薫風が流れるようでした。

空を見上げるのが大好きだった愛さんの視線の先には、自然と一体化された作品の空の色が重なっていたのでしょうか。

今年は、これ迄に発表したシルクスクリーンの作品の中から、ご家族の方々に選んで頂いた作品を展示させて頂きましたが、会期中には大勢の方々がお出かけ下さり、愛さんの人柄とその才能とを偲び、夭折された愛さんへの残念な想いをご家族の方へと告げられました。

これからも愛さんの作品を皆様の心にお届けできる機会を持てます事を、画廊の人間と致しましては心から望んでおります。

また愛さんの恩師で愛さんをご紹介下さった京都造形芸術大学元教授の梅田美代子さんに、今回のDMのデザインをして頂き、温かな文章をお寄せ頂きました。

愛ちゃんと一緒にユイを訪れたのは20年程前の夏だった。オーナーの木村さんは、まだこれからという若い愛ちゃんの背中を押してくださって、次の年にユイでは最年少作家としてデビューした。以降毎年夏の終わりの展覧会を目標に制作し続けてきた。制作することが彼女の生活であり、会を重ねるごとに独自の世界観と表現方法は昇華してきたように感じられた。

自分の目で見て身体で感じた景色を、柔らかな色彩と線で構成された画面からは、心地よい風が吹き、透き通った光の中を歩いているような空気感が漂っている。 18回目の展覧会。今ごろ空に憧れていた彼女は、頰に心地よい風を感じながら大空の光の中を自由に舞っているにちがいない。(梅田美代子)

http://spaceyui.com/schedule/tamura-ai_17.html

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2017.08.24:木曜日

 

 

 

 

2017年の安西水丸さんの作品展、無事開催する事ができました。

1993年、今から24年前に水丸さんにはめずらしい色鉛筆で描かれた作品を発表致しました。「LOVE STORY」というタイトルで、映画の印象深いシーンの大きめな風景画や比較的小さな室内を描いた作品が多く展示されました。

当時、シルクスクリーン版画の技法は現在と違い、作家が自由に描いた色数の多い通常の作品は全ての色の版を起こす事が困難なため、版画制作はほとんど不可能でした。

そのため、この年の水丸さんの作品は、原画のまま展示致しました。

2006年より、シルクスクリーンの技法もデジタル化されて、全国的に技術の革新が興りました。今迄の様に一色一色を手で刷る方法から、一旦デジタルに入力した作品をジークレイプリントとして刷り、その上からカバーする様に透明インクのシルクスクリーンを掛けるという方法が取り入れられる様になって行ったのです。

その様な理由から、僥倖の様に1993年の作品を発表させて頂く事ができました。

水丸さんが亡くなられてからの展示では、常に水丸さんだったらどんな風に感じられるだろう?と問いかけながらの作業です。1984年からの30年間、毎年の展示で水丸さんの作品とお付き合いして参りましたが、水丸さんの名誉を汚さぬ様、重責を果たして行きたいと思っています。

http://spaceyui.com/schedule/anzai-mizumaru_17.html

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2017.08.12:土曜日

 

 

 

真っすぐに、志ある若手作家の作品をご紹介できる事は、とても嬉しい事です。

作品を手に触れ実際に使ってみて、楽しく心洗われる感が生まれる、と人々に思われるのは作家にとっては最大の喜びでしょう。

ガラス器だけでなく、陶芸などの一般的には工芸と呼ばれる分野の作品は、視覚だけではなく触覚や時には聴覚、また食器としての実用性を通し味覚にさえも影響を与えて人を幸福感で包む力を持ちます。正に宮本さんの作品は間違いなく使う人を快い感覚へと導く力があります。

宮本崇輝さんの作品は、プロダクト製品の持つすっきり感と手作りのガラス器の持つ温かさが程よいところで出会い、そのバランスが彼の持ち味でもあり、現在考えられる全てのクオリティーある作品としての立ち位置を、他分野さえ代表し提示している様にも感じます。

優れたガラス作品は涼し気な美しい風情で我々の視覚を魅了致しますが、作品が醸す印象とは反し、夏場の制作過程等は2000度に昇る溶解炉との格闘という過酷な環境から生まれて来るのです。

宮本崇輝さんのガラス作品の個展は、26才の時から出発して今年で3回目を迎えましたが、技術的にも感覚的にもぐんぐんと進化していらっしゃる事が感じられます。清潔感溢れ、北欧文化に学んだエレガントな色感と技法を取り入れた作品は、他の分野のデザイナーや物を創るプロフェッショナルな方々からも理解され賞賛をもって受け入れられました。

デンマークをはじめスウェーデン、ノルウェー、オーストラリア、アメリカ、と世界を旅して美術、工芸のみならず、感性を全方位へと向けて吸収しよう、となさっている宮本さんに、世界が微笑んで返信をしてくれることを望んで止みません。

彼がこれ迄に、歩み取り入れて来た知識や技術、また海外で受けた影響等から生まれた創作への姿勢についてたいへん良く纏まった文章を書いております。

宮本さんの、会場に展示されていた挨拶文を下記にご紹介させて頂きます。

ご挨拶

この度はご来場下さり誠にありがとうございます。 今回の展示のテーマは色の雰囲気です。昨年9 ヶ月間ほど滞在したデンマーク。特にこの国の風土がもつ色み、そして色が作り出す空気感に着目しました。

この所の2年間は海外の文化やガラスに直に触れる期間と決め、初めの1年間でオーストラリア、アメリカ、デンマーク、ノルウェー、スウェーデンの国々を周りました。その旅の中で、デンマーク人ガラスアーティストのトビアス・モゥール氏に出会いました。彼の作品は吹きガラスの原点となるヴェネチアの技術を駆使しデンマークならではのシンプルかつエレガントなデザインで作られています。 二年目の昨年は主にトビアス氏とトリーナ氏夫妻の吹きガラスアシスタントとして、また夏の2 ヶ月間は、アンドリュー・ブラウン氏とナンナ氏夫妻の工房でスタッフとして滞在をし ました。この経験は、吹きガラスの技術向上だけでなくデンマークの文化に触れる事ができ 自然と私の制作に影響を与えております。

北欧デンマークでは、ガラスも含めインテリアや遊具にたくさんの色が使われています。しかし強烈な色はありません。強い色をスッと抜いたような色み。 デンマークの滞在中に感じたのですが、街や丘、海や海岸線、畑を照らす日の光は柔らかく人の目に入ってくる光景を優しく包んでいるような感覚があります。これは例えばオーストラリアの日の光は全く反対で、強烈に物や人を照らし、コントラストのはっきりとした光景 を私たちに見せます。つまり、デンマークの色味は中間色がたくさんあるのです。 この中間色はダイレクトに主張するのではなくワンクッション置いて人の目に入ってくる、言い換えれば誰にもわかりやすく強烈なインパクトを与えるのではなく、もっと自然に染み 込んでいくような感覚を与えます。

日本の光は少しデンマークで感じた光に似ている気がします。しかし、より中間色が多いような気がします。湿気を含んだ空気がその様に見せているのかもしれません。 デンマークの色みとは、日本人の綺麗だと感じる色味を抽出してあらわしたかの様な色みで はないかと考えます。

形としてシンプル and エレガントなデンマークのデザインだけでなく、色みに着目する事は 今後さらに研究を深めて行く上で大切な要素であると考えます。

情報が混在し、綺麗な物、必要な物、不必要な物、害になるだろう物も存在している今日の日本。デンマークの繊細で温かみがあり透明感のある色の雰囲気やシンプルでエレガントなデザインは、日常的に欧米の文化が浸透している日本に潤いを与え、元来日本人が持っている美意識を刺激し、呼び戻し、訴える力を持っているのではないでしょうか。 ヴェネチアの技術をベースにデンマークから影響を受けた日本人のモノ作りをご覧ください。

この度は、スペースユイを始め、あづみ野ガラス工房、調布グラススタジオ等様々な方々の協力のもと個展を開催する事ができ大変感謝いたします。そしてご来場して頂いた皆様に大変感謝いたします。

宮本 崇輝

http://spaceyui.com/schedule/miyamoto_17.html

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