2016.12.08:木曜日

 

小渕ももさんの大らかなリンゴの絵から出ている気持の良いエネルギーは、視覚的なものでありながら身体的影響を覚えるくらいの爽快感がありました。

リンゴばかりを大胆に描いたプレゼンテーションも、ももさんらしいものでした。

イラストレーターとして活躍しておられた小渕さんですが、今、商業的な制約を離れ、翼がはえたかような自由な感性が、人々の心を打つのでしょうか。

 

MOMOさんの文章です。

 

 「個展で絵を発表することに関して」小渕もも

一年に一回、「個展」という形でオリジナル作品を発表しているが、5年位まえから、次の個展をどんな風にまとめようとか、テーマを設けるとか、ということはなくなって、今年はどんな個展になるのかな、と、自分で自分の作品を楽しみに待つ気分になっている。どんな絵ができるのか、だから直前まで、というか最初の一点絵が描けるまでは、わからない。

そして絵を描くとき、自分に課しているのは、「絵を描く」という原点で、ただ描く、ということ、もちろん、今さら無心、にはなれないとしても、「ただ描く」ということをしようとしている。

(小渕もも)

 

 

 

 

http://spaceyui.com/schedule/obuchi-momo_16.html

 

 

 

 

 

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2016.12.06:火曜日

 

ミヤギユカリさんは、昨年髙橋キンタローさんに企画して頂きスペースユイとユイガーデンで開催されたグループ展「point of view vol.1」の7名のメンバーの方のひとりです。

個展と致しましてはスペースユイでは初めてでしたが、たくさんの方にお越しいただき、ミヤギさんのパワーを再確認しました!

「point of view vol.1」のメンバーの方々の個展は、河井いづみさん、水沢そらさん、門川洋子さん、そしてミヤギユカリさんと、素晴らしい作家さんが続いていて、キンタローさんの慧眼に改めて感動致しております。

 

広い砂漠のような空間に、鮮やかな色彩、ユーモラスな形、のびのびとした楽しい生き物たち‥。

そんなミヤギさんの作風から、ネイティブアメリカンの砂漠の広がりがあるエッセンスが感じとられました。

ミヤギさんの目線から切り取られた、作品の対象になるモチーフが、三次元から二次元へとより自由になって羽ばたくのを感じます。

以下はミヤギさんの素敵な文章です。

 

今回テーマとした「Full of life」は今、この瞬間に生きている生き物たちに捧げる気持ちで描きました。

子供のころ飼っていた亀の甲羅の不思議さ、猫の瞳の透き通った輝き。今また道で出会う蝶、ベランダで光を浴びた植物の葉っぱ。など私の日常で心に残った断片を空想を交えて作品に紡ぎました。

展示を終え、まだまだ描きたい生き物たちが沢山いて地球は素晴らしい奇跡で満ちあふれていると感じています。

(ミヤギユカリ)

 

 

 

 

 

 

http://spaceyui.com/schedule/miyagi_16.html

 

 

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2016.11.26:土曜日

 

 

 

 

中島淳子さんの布を見る確かな視線が素晴らしいと思います。

着物や時代物の布についての素人である私たちは、専門的な眼差しで見ることができず、洋服や身の回りの現代の物を見る感覚で拝見してしまうのですが、中島さんのコレクションされる布は、そのような視線からも本当に魅力あふれるものばかりです。

中島さんの手によって箱の構造体が作られ、 収集された美しい日本の布を何種類も組み合わせながら箱の外側と内側をデザインされて行きます。

それは小さな建築物のようにも見えますし、テキスタイルデザイナーとプロダクトデザイナーのコラボレーションにも、ファブリックをグラフィックデザイン的にコラージュしたオブジェ作品とも感じられます。

歴史や物語を秘めた古い着物や布が醸成する雰囲気ある素材を用いて、優雅な抑制の効いた造形力により作成され、常に新たなチャレンジを感じる中島淳子さんの作品への興味は尽きません。

 

文章は苦手、とおっしゃる中島さんにお願いして下記の様にステキなコメントをお寄せ頂きました。

 

 

まず台紙を切ります。

台紙とは厚紙(いわゆるボール紙)のことです。

2mm程の厚みがあります。

小さな断裁機は持っていますが、ほとんどはカッターで原始的に切ります。

図画工作です。

イメージした形が出来るまで幾度となく推敲を重ねます。

一番大変な作業かもしれません。

 

 手に入れた古い着物を解きます。

全て手縫いですから比較的楽に解けますが、

一針一針縫った昔の人の事をふと思ったりします。

 

 日頃から気にいった着物(布)を無作為に集めておきます。

イメージが出来上がってから捜しても、見つかるものではありません。

偶然の出会いに身を任せます。

 

 手持ちの布の中から形に合うものを選んだり、

気に入った布を使いたくて新たに形を考えたりします。

布と箱が出会う時です。

 

 ではなぜ箱を作るのか?

明確な答えは出ません。

箱の中は「何も無い空間である」、故に「中心は無である」

というような事が気に入っているのかもしれません。

それに日常の中にごく普通にある容れ物として、

形はシンメトリーそのものですから

小さな佇まいの中に「安定」「安心」「平和」が感じられます。

 

 しかしながら安心している場合でもない様なので、

いずれアシメトリーな形に発展する予感もあります。

(中島淳子)

 

 

 

 

  

 

http://spaceyui.com/schedule/nakajhima-junko_16.html

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2016.11.21:月曜日

 

 

 

 

高橋キンタローさんは、イラストレーター、アートディレクターとしての活動に加え、音楽の分野でも海外コンサートの企画にも関わる等、多才な活動が大注目のかたです!

最近では、TV(Eテレやweb TV)、キューレーターとしての構成にも取り組まれております。

湯村輝彦さん主宰のフラミンゴスタジオで初めてお会いしてからの、キンタロー氏とのお付き合いは実に30数年になります。その頃から少しブランクがあり、永井宏さん等と活動されていた頃からまた、親しくさせて頂いております。

キンタローさんの存在をひとことで言い表す事はとてもむずかしく、そんなに簡単に明かしてくれはしません!自然体で人々を繋ぎ、若いアーティストをさり気なく導いて行く無私な感覚は、元気のない現在の商業美術の世界を根底から支えているように思えます。

スペースユイでもグループ展「point of view」の企画ではたいへんお世話になっています。普段の画廊の流れの中に新たな息吹を投入される素晴らしい企画です!!

昨年に続き今年もYUI GARDENからスタートし、来年1月末にはSPACE YUIでも「point of view Ⅱ」 が開催されます。

「point of view」に出品された方々と画廊とはすっかり仲良しになり河井いづみさん、水沢そらさん、門川洋子さん、ミヤギユカリさんの個展も開催、それぞれの方が素晴らしい作品を発表して下さいました。更に「point of view」の出品者の一人、谷口広樹さんも再来年2018年の1月に北見隆さんとの二人展を予定しております。

以上のように、キンタローさんの企画は本当に楽しい展開を見せて下さっていて、キンタローさんご自身の存在感の大きさにも目が離せないのです。

そして以下の様にキンタローさんご本人から、個展と企画展「point of view」についてのメッセージを(やっと)頂きましたので、ぜひご覧下さい!

 

 

 

 

高橋キンタロー/This Must Be the Place

 

日差しの記憶をたどります。遥かな過去ではなく今見たばかりの一瞬の記憶。古い船に乗って初めて海に出た少年の日のように。

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shadows on the grassのタイトルで10年、of the shape looksのタイトルで10年、展示を続けてきましたが今回はThis Must Be the Placeとタイトルを変えての展示、スペースユイでは3回目の個展となります。

This Must Be the Placeというのは「きっとここに違いない」というような意味。答えを見つけたということでもなくて、何気なく普段接しているもの、考えていることを確かめるような気持ち。

ずっと表現は変わりませんが、日常の中に見つける小さな変化やちょっとした出会いへのワクワクのような感覚をタイトルにしました。

 

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「point of view」

point of viewは最初、7 Artists Walkingとして独自の視点(point of view)を持って歩き続ける作家7人がすれ違う(錯綜する)一瞬を見てみたいと思ったのがきっかけです。

年齢もキャリアも活動も別々の作家たち。歩き始めたばかりの人もいれば大ベテランと言われる作家もいる。物語であったりファッションだったり、特異な視点、ふと気づくような何気ない視点、流されることのない独自な表現があります。脈絡もなく角度も方向性も違う作品が集まる(すれ違う)ことで、あらためて気づく魅力もあるんじゃないかな。参加作家だけではなく来場者の見方(point of view)も何かの始まりを生むかもしれません。

そしてユイガーデンをThis SIde、スペースユイをThat sideとして特徴の違う二つの場所で展開することで、作家自身もセンスや遊び心を発揮して楽しむ展示。誰にも視点(point of view)はあります、どなたにも参加いただきたい企画でもあります。

 

<point of view/2015>

足立もえか 門川洋子 河井いづみ 高橋キンタロー 谷口広樹 水沢そら ミヤギユカリ

<point of view II/2016>

植田まほ子 内田早苗 小林マキ スガミカ ヒロ杉山 高橋キンタロー マスダカルシ

 

高橋キンタロー

 

 

 

 

 

 http://spaceyui.com/schedule/takahashi-kintaro_16.html

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2016.11.15:火曜日

 

 

 

 

フジイカクホさんの作品を展示し、あらためて作品の前に立ちますと、ふっと温かな感慨に包まれました。何故か平和という言葉に似た「和平」という言葉が浮かんで来ました。

瞬間的に思ったのですが平和よりもポジティブな意味に感じられる「和平」という言葉に、作品の印象と共にフジイさんご自身の個性が重なりました。 

技術的に完成度の高いカワイラしい作品を創られるフジイさんの中にひそむ強いパワーが人々を魅了する「小さな世界」を形成するのでしょうか。

そしてその作品は人の心を解きほぐす力があるのだな、と思いました。 今後のご活躍が心から楽しみな作家さんです。

そんなフジイカクホさんからコメントを頂きました。

 

粘土を中心とした立体作品は、

イラストレーションとしてメディアに掲載される際は平面になってしまうため、実物の作品をご覧いただける場をつくろうと思い今回の展示を開催しました。

ただ、会期中に「こんなに小さいとは思わなかった」「写真ではわからないですね」という声をたくさんいただき、嬉しい反面、写真でしか伝えられない仕事の場でどうしていくか、今後ずっと向き合わなければならない課題になると思いました。

「わかりやすさ」や「瞬間的な強さ」が求められる時代なので、粘土であることをどう活かしていくのか、これから制作をしながら考えていきたいと思います。(フジイカクホ)

 

 

 

 

 

 

http://spaceyui.com/schedule/fujii-kakuho_16.html

 

 

 

 

 

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2016.11.05:土曜日

 

 

 

 

空の、地上の、自然の景色の表情は、空気に溶け入るようにひそやかだったり、真逆の色の鮮やかさで人を驚かせたりします。

卯月俊光さんは、山々や月や雲、そして自然界をシンプルに切り取って表現しておられます。画面構成は変わらなくても、ひとつひとつの作品は、惜しみなく豊かな表情を見せて下さいます。

画材や染料の特質を極めた卯月さんの作品世界、ますます自由自在な広がりを予感いたします。

卯月俊光さんの作品を前に、そのような事を感じておりましたら、ご本人からの素敵なコメントが届きました。

 

 

ここのところ、山の絵を描くことにはまっています。

特に富士山というわけではありませんが、単独峰です。

山は裾広がりの台形状で、不動の安定感を感じさせます。

まさに大地です。

また逆に見上げれば天高くどこまでも伸びて行くようです。

そんな山が太陽や、月と一緒になると無限の空間の拡がりを感じさせてくれます。

同じ山の形象、構図で表現していても、背景が変わる事で実にさまざまな光景になります。日本の四季の変化が創り出す美しい光景を想いつつ、創作を続けて行けたらと願っています。(卯月俊光)

 

 

 

 

http://spaceyui.com/schedule/utsuki_16.html

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2016.10.18:火曜日

 

 

 

 

 

門川洋子さんの展覧会、初個展とは思えない力量のある人気の作品展でした。昨年のグループ展、「Point of View」では、高橋キンタローさんのキューレーションによる7名のパワーのある作家さんばかりの展示にご参加頂きました。その時に、門川さんが発表された時の作風とはまた違う感覚を見せて頂くことができました。

微細なデリケイトな線は0.25mmのボールペンなのだそうです!とてもボールペンとは思えない視覚的に心地よい質感には何方も驚かれました。

絵画的、グラフィックな感覚、装飾的なセンスを合わせ持ち、平面作品に於ける全方位的な才能を駆使して、イラストレーターとして大活躍中の門川洋子さんの今後に目が離せません。

以下は門川さんのコメントです。

 

 

「なぜ椅子とカトラリーなのですか?」と多くの方に聞かれました。

私の中ではこの2つの組み合わせはとても自然なものだったので、そう質問されることがとても意外だったのですが改めて「なぜだろう?」と自分に問いかけてみました。

食事をする時に人は椅子に座り、手にカトラリーを持つ。その関係はとても近いのです。

今回の展示では人を一切描きませんでしたが「人の痕跡を感じる」と言っていただけたのも、きっとこの両者の関係が近いからだと思いました。

 

初めての個展、思いもよらないほどの多くの方に足を運んでいただき楽しんでいただけたことが何よりも大きな力となり宝となりました。ありがとうございました。

 

門川洋子

 

 

 

 

 http://spaceyui.com/schedule/kadokawa_16.html

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2016.10.09:日曜日

 

松本圭以子 個展「Pastoral」

 

 

 

「Pastoral」は、牧歌的な~という意味だそうです。

そのタイトルが示すように、柔らかなシックな色調で表現された牧歌的な静かな情景ばかりを描いた作品の数々が展示されました。

巧みに構成された松本圭以子さんによるゆったりとした時間が流れるようなパステル画材での表現は、光と影のグラデーションの滲み具合や色相、彩度、明度のコンビネーションに作家の身についた表現力が感じ取れます。

 

 

 

 

http://spaceyui.com/schedule/matsumoto-keiko_16.html

 

 

 

 

Keiko Iritani 個展「でておいで」

 

 

 

精巧に作られたドールハウス的なミニチュアの装飾品や家具等、見ると心が踊るのは、何故なのでしょうか?

Keiko Iritani 個展「でておいで」では、丁寧にそして素敵なセンスで作られた人形とモデルの身の回りの装身具、また動物たちとその環境が、額縁の代りにBOXに収めて展示されました。

小さな人形たちは手足も自由に動かせる等、プロフェッショナルな技術に裏打ちされた完成度の高いプレゼンテーションでした。

白いハコの中に、主人公である人や鳥や動物たちの営む世界が鮮やかに切り取られていて、羽ばたくようにイマジネーションが広がる楽しい展覧会でした。以下は作家の文章です。

 

 

 

今回の個展「でておいで」は私の頭に最初に浮かび これからも続く言葉です

 

お昼寝の時小さな子供に読み聞かせた絵本  

お昼寝の間にそっと絵本から枕元に出てきた子

目覚めて喜ぶ小さな子  

その笑顔が今も忘れられません

 

大人になっても幼い頃の思い出の一冊がきっとあって そこから出てきたら どんな笑顔が見れるのかしらといつも思い浮かべながら作ってきたような気がします

笑顔はConversation と誰かが言っていました

笑顔で沢山の方々と繋がれること そして

これからも探究心を忘れることなく「でておいで」これを私のライフワークにしていこうと思います

 

今回の個展 悪天候にもかかわらず沢山の方々の笑顔が見れた事を幸せに思います

 

美しいユイガーデンでの後半 笑顔でお待ちしております ( Keiko Iritani )

 

 

 

 

 

http://spaceyui.com/schedule/keiko-iritani_16.html

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2016.09.29:木曜日

 

 

 

 

展覧会では毎日多くのファンの方々にお出かけ頂き、水沢そらさんの人気と大きな上昇エネルギーを感じることができました。

今という時代の感性を描写された作品の気配に、ギャラリーを訪れる人々が大きく共感を覚えておられる様子がとても印象的でした。

そして、この様に若者たちに受け入れられる作品が示している力を、しっかり受け止めなくてはと感じさせられました。

以下に水沢そらさんの興味深い文章をご紹介させて頂きます。

 

 

 

「VOID」ってなんですか。どういう意味ですか。

今回の展示のタイトルについて、いろんな方に尋ねられました。

この英単語には「何もない、虚空、からっぽ」という意味と同時に「無限、深淵」という意味があります。

僕の描くひとたちは、どこか遠くを見ているな。と描きながらいつも思います。

決して目を合わせてくれないひとたち。生きているのかも死んでいるのかもわからないひとたち。

でも、もしかすると僕の描くあのひとたちが見つめている僕たちの世界こそからっぽで、なんにもない世界なのかもしれないな。

そう期間中にふと思いました。

 

もうひとつ。VOIDが持つもうひとつの意味である「深淵」という言葉。

悪魔学においては「進化の終着点」を指す言葉でもあるそうですよ。

                                                          

                                                              (水沢そら)

 

 

 

 

 

 

http://spaceyui.com/schedule/mizusawa_16.html

 

 

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2016.09.14:水曜日

 

 

スズキコージ ゼレファンタンケル ダンサーズ展・2016 

 

 

 

 銀座のビルの谷間にひっそりと佇むギャラリーでスズキコージさんの「ゼレファンタンケルダンサー」に出会いました。34年も前の事です!その後、何度もスズキコージさんの個展を開催させて頂く機会に恵まれましたが、その時以来ずっとコージさんの原点とも言える「ゼレファンタンケルダンサー」を忘れる事ができませんでした。そしてこの個展に出向かれた別役実さんもスズキコージさんの作品を気に入って下さり、作品集も出版されました。絵と文とのこれ程素敵なコラボレーションを知りません。この度、この幻の様な「ゼレファンタンケルダンサー」を皆様の視覚に留めておいて欲しくて、版画作品として制作発表させて頂く事となりました。コージ氏の新生ゼレファンタンケルダンサーズたちも登場、会場は音楽に溢れます!

 

以下に別役実さんの名文をご紹介させて頂きます。

 

ゼレファンタンケルダンスなんて簡単なもんさ。それでいてちょいと粋でもあるしね。用意するものといやあハンカチが三枚。ピンクやブルーでもいいけどやっぱり白のほうがいいなあ。何てったって爽快って感じがするからね。そいつをひらりって空のほうにほんなげて落ちてくる前に乗っちゃうのさ。乗っちゃったら落ちちゃうだろうって?馬鹿だなあ落ちそうになったらまたひらりって空にほんなげてまた乗るのさ。優雅なもんだよ。お前さんも一度試してみたらどうだい。ここいらじゃあゼレファンタンケルダンス以外のダンスなんて誰もやっちゃいないよ。何だいお前さんとこじゃあ地ビタに足つけて踊るのかい。(文・別役実 絵・スズキコージ)

 

 

 

 

皆さん、アジャッパーでコンニチハ!ゼレファンタンケルダンサーズは、久しぶりのスペースユイの舞台をタンノウして、楽しく踊る事ができました。ありがとうです!ここに喜びのメッセージを記します。次の会場・ユイガーデンもよろしくどーぞ,‘ ごきげんよう!  (2016 神戸・スズキコージ拝)

 

 

 

 

 

 

http://spaceyui.com/schedule/suzukiko-ji_16.html

 

 

 

 

 

北見隆「本の国のアリス」

 

 

 

 

北見隆さんとも、スズキコージさんと同じくらい長いおつき合いになります。今回のテーマは「本の中のアリス」、新たな魅力的なアリスが大勢登場致しました。北見さんのたゆみない歩みの中から生まれる、様々な表情を持つ画面マチエールから構成された美しい様式を持った作品は、北見さんだけの作風を持ちます。また、ある時代、ある国々の様式を取り入れた研究者の様な姿勢すら感じられる知的な作業を礎にした作風である事を改めて感じさせられました。夜、研究室件アトリエで、白い石膏状の平面に古代文字の様なアルファベットを刻み込んだり、金属を熱で溶かして細工をしたり、と熱心に制作に励んでいる北見さんを想像致しますと、自然と笑みがこぼれてしまいます。

そんな北見さんは、芸術家、学者、または現代の錬金術師の様でもあって十九世紀に誕生したアリスを、不思議なマジックパウダーを振りかけ、たった今のアリスとして見せてくれたのでした。

ルイス・キャロルとテニエルの造形による「アリス」は、現在に於いて大人、そして子供にとってもひとつの完成された永遠の存在であり、不可侵な感覚すら覚えます。それくらい、「アリス」への挑戦はある意味勇気が要ると思います。

原型アリスより少し大人の清楚な意志を感じさせるアリスは、北見作品の中でも傑作といえるでしょう。

クラシックな様式美を備えながら、私たちに取って受け入れやすいポピュラリティーを携えた魅力的なアリス像を今回の展覧会で、心憎いばかりに堪能させて頂きました。

また、北見さん自らが撮影、監修の作品集「本の国のアリス」も素晴らしい出来映えの本です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

http://spaceyui.com/schedule/kitami-takashi_16.html

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