2011.09.03:土曜日

義援金につきましては、アーティストの方々のご協力を得て、少しずつでも続けて行こう、と思っております。

今回は、7dayscardsの藤原弥生さんのご協力を得て、7days cardsの花のポストカードの売り上げ金を、ふくしまの子供を守ろうプログラム実行委員会に送金する事ができ、ほっとしています。20250円(150円×135枚、8月25日入金)でした。夏休みのプログラムが8月28日迄でしたので、ぎりぎりでしたが、間に合って良かったです!

山口マサルさんのユイちゃんのエコバッグと、須川まきこさんのTシャツとバッグも今、義援金のために販売させて頂いていて、だいぶ売り上げがプールされて参りましたが、スズキコージ×本橋成一のコラボレーションカードや小池アミイゴさんのカードの売り上げと共に、もう少し後に送金させて頂こうと思っております。ふくしまの子供を守ろうプログラム実行委員会に電話で伺った所、夏休みが終えても、冬休み、春休み、と、子供たちを北海道などに休みの期間中滞在させる、というプログラムはずっと継続させて行かれる、との事でした。

 

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2011.08.31:水曜日

今日は8月31日。カレンダー上では、今日で夏は終わってしまいます。夏の印象的な展覧会が終了し、夏の終わりから秋にかけての新しい季節が始まり、今、とてもフレッシュな真新しい個性が画廊の中で鼓動しています。甲斐荘暁子さん、とても大きさを感じさせられる素晴らしい作家です。http://spaceyui.com/exhibition/甲斐荘暁子-2.html                       彼女の会期には、今イギリスに住んでいらっしゃるジョン・シェリーさんの作品が展示される予定でしたが、今年の来日がむずかしくなり、来年に延期が決まりました。小さなお嬢さんと一緒に来日予定でしたので、私の方からも延期をお勧めしました。そんな経緯もあって、甲斐荘さんの個展は、本の数ヶ月前に決まりました。沢田としきさんの奥様の沢田節子さんからの強い推薦があってのご縁でした。節子さんには本当に感謝です!

また、今年の四月には永井宏さんが急逝されるという、突然の悲しい出来事がありました。未だに永井さんを失った事の実感が湧きません。そんな風に私と同じ様に感じられる方ばかりなのは、どういうことなのでしょう? 今でも永井さんがあの屈託のない人なつこい笑顔で「やぁ!」と手を振りながら画廊のドアから現れる様な気がしてなりません。恒例の永井さんの真夏の展覧会が、もう開けなくなってしまいました。永井さんの展覧会の時に感じる「夏だなー!」っていう毎年の感慨や、永井さんの周辺の方々もいっしょに編み出されていた、独特な爽やかさも失われてしまいます。 http://spaceyui.com/gallery_note/2011/07/16/一色海岸書店.html

それでも、スケジュールは決めなくてはならず、たいへん悩みましたが、倉庫の整理をしていたら、大切に保存していた宇野亜喜良さんの自由の女神を模した版画作品の束を発見しました。茶色のボール紙にシンプルに白一色でドラクロワが描いた自由の女神像と自画像をアレンジしたシルクスクリーン作品です。宇野さんがご自身でコラボレートし、いつか展覧会を、と計画したまま、保存されていたものでした。という事で、宇野さんと、アーティストの方々とのコラボレーション展が企画されました。とても力のこもった素敵な展覧会でした。コラボレーションという作業は、想像以上に難しい作業であるという事を、今回、強く認識致しました。参加を頂きました皆様、本当にご苦労様でした。そして更に来年vol.2がありますが、どうぞよろしくお願い致します。 http://spaceyui.com/exhibition/宇野亜喜良-他.html

夏の展覧会についてのご報告、次回またすぐに、続編書かせていただきます!

 

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2011.07.31:日曜日

「宇野亜喜良の自由の女神へのイタズラ描き展」のオープニングの夕べ、参加者の皆さん続々と集まって下さいました。

先々週、大好評だった本橋成一氏との展覧会が終ったばかりのスズキコージさんや、小池アミーゴさん、あずみ虫さん、須川まきこさん、石川和男さん、舟橋全二さんとささめやゆきさんのいとこ同士、和田さんもはるみさんもいらっしゃいます。北海道から民野宏之さんもかけつけました。

宴もたけなわな頃、元イラストレーション誌編集長の片桐氏達と宇野さんを囲んで談笑していた時に、宇野さんからこちらに変化球が投げられました。「木村さんは、イラストレーションを尊重していないよね。」いつもの宇野さんらしいおかし味の込められた球ですが、一瞬片桐さんが真面目な顔つきになり、私の方を見つめます。「宇野さん、人聞きの悪い事を言わないで下さい。そんな事一度も言った事ありません。」と多少あきれ気味に私。

冗談めかして宇野さんがおっしゃったこの問題に関しては、案外に深い問題を孕んでいるのかも知れない! と今になって思います。宇野さんは、私がイラストレーションを絵画と同等のものとしてしか扱いたくないんでしょ、ともうひとつくせ球を投げましたが、それに関する私の返答はこちらです。

「元々全てのものを線引きすることをせずに感じたいだけです。マンガもアニメーションも絵画もイラストレーションもどすんと感動が来るものが好きで、ファインアートと自ら称していても心にどすんと来なければアートとは感じないし、イラストレーションより絵画が優れている等の議論は無意味で、ジャンル分けして価値を決めつけることはできないと思う。一方、商業美術として流通と密接にリンクするイラストレーションと一線を画して、魂の表現としての別の世界観であるところのアートも厳然と存在する」等とビールが回った頭で偉そうに語った気がします。そして片桐さんから言われました。「それなら納得です。以前にも木村さんにその様に言われてoooを断られましたから」そんな生意気そうな言動で何かをお断りしたという過去の事もすっかり忘れていて、oooというのはその時聞きましたのに、何であったかどうしても思い出せないのですが、言っていた事は以前から変わってなかったのかな、と少し安心しました。片桐さんはあくまでも理性的な方です。助かります。

そして、媒体を伴うイラストレーションという表現方法であっても、画廊で発表する作品は、より志高く、人々を慰撫する力を持っていたり、突き抜け感があったり、すごく楽しかったり、また逆に醜さも含めて真実を見つめる視線を持ったものを、と望んでいる様に感じます。

宇野さんがスペースユイに横尾さんを紹介して下さり、それから横尾さんとの関わりが生まれました。デザインセンターからの出発点から現在に至るまでの道のりの中、異なる方向へ歩みながらもそれぞれの立場で、ずっと第一線でお仕事をなさっている宇野さんと横尾さん。今、ふたつの星が小さなギャラリーの中でひととき交差しております。皆様、どうぞお見逃しなき様、画廊にお出かけ下さい!

画家宣言をしておられ、今や日本中の美術館でご活躍で、今迄にない自由な感覚溢れる画家としての存在のあり方も斬新な横尾さんがこの様な小さなギャラリーのグループ展に出品して下さっている事に対し、心からありがたい事と思い、また敬意を評します。

宇野さんとお話しする様には作品についても話した事は、あまりありませんが、丁度1年前位に、お電話で私のかたくなさに、少し横尾さんをあきれさせてしまったのではないかと、感じられた事がありました。

宇野さんも横尾さんも天衣無縫のまま大人になりました。とてもチャーミングで、人々からの人気はロックスターの様に華やかなものがあります。

天衣無縫な天才は、正直ですから、自ずとこちらも正直にさせられてしまうのでしょうね。でもこちらは天才ではありませんから、作品に関しての見解などでは、とてもスリリングな興味深い関係である、と一方的に思っています。

横尾さんにとってスペースユイは、イラストレーションの画廊、と考えておられると思います。そして宇野さんは、親しみを込められ、揶揄する様にユイはイラストレーションを尊重していない、とおっしゃる。

ふたつの真逆な見解がすごく面白いな、と思うのです。

 

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2011.07.30:土曜日

やっとホームページのリニューアルしました!まだまだ未完成の部分もありますが、少しずつ完成に向けてがんばります!後はショッピングのページが加わりますが、こちらは、後すこし時間がかかりそうです。皆様どうぞよろしくお願い申し上げます。

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2011.07.16:土曜日

宇野亜喜良と自由の女神にイタズラ描きVOL.1         2011年7月28日(木)〜8月6日(土)日曜日休み

あずみ虫、安西水丸、石川和男、宇野亜喜良、小渕もも、小池アミイゴ、ささめやゆき、須川まきこ、スズキコージ、民野宏之、灘本唯人、舟橋全二、矢吹申彦、山口はるみ、横尾忠則、和田誠

 

’95年に宇野亜喜良氏がドラクロアの「民衆を導く女神」を引用した版画を画廊で制作致しました。宇野さんご自身が自作の版画上にコラージュし発表する予定でしたが、「自由」の意味が問われる今、宇野さんの了解を得て新たなプランで展覧会を開催致します。宇野さんの同世代の偉大な作家の方々や現在興味深い活動をされる方々等にコラボレーションして頂くという趣向です。

VOL.2も来年2月に開催予定です。こちらも魅力的です。

 

 

 

 

2011年8月7日(日)〜8月16日(水)夏期休廊

 

 

 

島袋千栄 展 ANIMAL GIRLS COLLECTION・2011       「Kawaiiは元気の素」                   2011年8月18日(木)〜8月27日(土)日曜日休み      暑中お見舞い申し上げます。暑さにも負けず、節電にも負けず、みんな一生懸命生きている!アニマルガールズ達が皆様に少しでも明るく元気になって頂くために、可愛〜くお出迎えします。

 

 

 

 

甲斐荘暁子 個展「SPARK!」                 2011年8月29日(月)〜9月3日(土)           溶接技術も自在に、キュートなオリジナルの鉄作品をつくりました。アクリル絵の具による平面作品と合わせて展示いたします。溶接のスパークをみつめて、心の中のスパークを作品に!スペースユイでは初めての個展です。

 

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2011.07.16:土曜日

美術家の永井宏さんが足早に先立たれてから三ヶ月が経ちました。先日、永井さんがアトリエに開設を予定していて、開店を直前に控えていた一色海岸書店に行って参りました。一色海岸書店は、永井さんのアトリエの一階を古書店として解放された風通しの良い空間でした。海岸へと続く美しい小道に面したこのアトリエで、永井さんは制作をなさっていたんだなー、と思いがめぐりました。この日は、永井さんとずっと親交の深いスワンコーヒーの廣瀬さんがお店番をして下さっておりました。廣瀬さんをはじめとして、永井さんをずっとサポートして下さっている方々が今でも沢山いらっしゃいます。永井さん、彼らに感謝してくださいね!二階のアトリエには、永井さんの未発表の作品もあって、しばし見入ってしまいました。永井さんがもうこの世界に居ない、という事が、どうしてもまだ実感として感じられません。来年二月に、お近くのタンバリンギャラリーとの合同企画で、永井さんの追悼展を予定しています。毎年真夏に開催していた夏の画廊の風物詩のようになっていた永井さんの展覧会でしたが、永井さんが画廊にいない展覧会場を、耐えることができるだろうかと想像してしまいます。少し足を延ばして、七里ケ浜の高台から海を眺めました。きらきら光る海では、サーフィンに興じる人々、白いヨットの帆が沢山たなびいていて、何事もなかったかの様に、いつもの夏の続きが展開されていました。来年二月の永井さんの展覧会が開かれる頃には、永井さんと一緒に皆で探していたものが、少しでも見つかるといいのですが・・・・。

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2011.07.04:月曜日

山口マサル作のゆいチャンバッグ及びFlower Drops exhibitionを記念して作成した須川まきこ作のバッグとTシャツを通信販売させて頂くこととなりました。

これらオリジナルグッズの収益金全てを福島の子供たちへ向けての義援金とさせて頂きます。

このバッグを制作するにあたりましては、バッグの素材、またプリントの質感などに関しましても、実際に問屋街に足を運んで素材を選び、プリントはそれぞれの技法に適った最上の技法で作成、小さなものですが、細部にもこだわって制作したものです。そのため、ひじょうに完成度の高い、オリジナルグッズが出来上がりました。

価格は、ゆいチャンバッグは、S¥1,600 M¥1,800 L¥2,000です。MサイズはA4サイズの書類が入る大きさです。

須川まきこさん作のバッグは、Lサイズのみ¥1,500です。Tシャツは¥2,900、タンクトップは完売しました。

Tシャツのサイズは、ガールズサイズのS,M,Lです。

 

1.メールまたはダイレクトメッセージにて、ご希望のグッズとサイ ズ、数、お名前、ご住所のご連絡を頂き、

2.お振込を頂いて(三井住友銀行青山支店普通口座No.1181088)

3.お振込を確認致し次第、バッグをお送り申し上げます。

4.送料はサービスさせて頂きます。

数に限りがございますので、お早めにお申し出下さい。

 

 

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2011.06.24:金曜日

Flower Drops exhibition始まりました。華やかなパワーのある空間になりました。作品につきましては、hot newsのコーナーでご紹介致します。ぜひ覗いてみて下さいね。こちらでは、この展覧会に合わせて作成したグッズや、新しいアロマ製品をご紹介致します。画廊のアロマテラピーのコーナー、ユイドロップスから名付けられたFlower Drops exhibitionでは、目で作品を楽しんで頂く他に、爽やかな香りや、冷え冷えの美味しいミントティー等でもおもてなし致したい、と企画した展覧会です。

 

 

こちらは、PCやツイッター等で眼が疲れている方へ。ラヴェンダーとローズマリーの香りがリラックス効果を高めます。サテン地の美しいアイピローは2,730円です。同素材のサシェはクローブの香りもプラスされてスパイシー。1,470円です。ソイワックス素材のナチュラルキャンドルは煤が出にくく、100%植物のオイルで作られています。ユーカリ、ローズはMサイズで3,780円です。チョコレートはSサイズ1,890円。                   サテン地のアイピローは、洗濯が可能です。とても優れものなのです!

 

 

須川まきこさんのアイテムが人気です。須川さんは海外からの問い合わせやオファーが兎に角多い方。フランス、アメリカ、イタリア、ポーランド等。。来年、オードリーカワサキが開催したローマのギャラリーで個展が開催されます。オードリーの様なインターナショナルな活躍が期待されます!先ほどカナダの科学者青年が来廊、レディーガガが見たら、全作品を買い取るだろう、と言っていました。バッグ1,500円、Tシャツ2,900円、ワンピース3,200円です。

 

 

特に男性の方々が嬉しそうな顔になってお帰りになられます。

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2011.06.11:土曜日

本橋成一 × スズキコージ NO MORE ATOMIC ENERGY      2011年7月4日(月)ー16日(土)日曜日休み

「アレクセイの泉」、「ナージャの村」等の映画監督としても知られる写真家の本橋成一氏とスズキコージ氏によるコラボレーション展。スズキコージ氏が本橋氏の写真を自在に切り刻んでしまい、大胆にアートディレクション、コラージュした作品を展示致します。お二人の渾身の作品をぜひご覧いただきたいです。2009年、2010年と、本橋成一氏には個展を開催して頂いておりますが、画廊より本橋氏に個展をお願いすること、ひじょうに勇気が要りました。本橋さんは人々への愛に溢れ、いつもご機嫌良く、お茶目な方です。ン10年前からの知り合いで、楽しくやっておりましたが、仕事となると別です。彼に対峙するにはこちら側もうかうかとしてられません。(変な表現ですね。)誰よりも優しい本橋さんなのに、仕事をさせて頂くのに一体何年かかったのでしょう。また、筆者とは30年も前から友人のスズキコージ氏と本橋さんは住いの借り手と大家さんの関係であり、年齢的、実際の関係性ではまるで弟とお兄さんです。コージさんは絵本界の巨匠であり、ほとんどの若い衆らの兄貴分ですが、本橋さんだけはお兄さんなのです。その感じはまた絶妙に愉快なずっこけ感で、素敵なストーリーがいっぱい!いつか書いて残しておきたい心が温かくなったり、ぎょっとしたりのエピソードが沢山あります。そして何しろこの二人のコラボです。見過ごす訳にはいきませんですよ!お二人も、時間の許す限り画廊に詰めておりますので皆様どうぞお出かけ下さい!

 

 

 

 

堂前守人陶展「花の時間」                  2011年7月18日(月)ー27日(水)日曜日休み

多くの時間を過ごす部屋の中。目や手や口で感じる花の時間。穏やかに過ぎる時間をイメージして作る陶器の世界。

北海道で活躍されている堂前守人さんの柔らかな色彩が美しい陶器の展覧会です。スペースユイでは、初めての個展です。画像のタイプの作品とは別に、モノクロームの色合いで、まるで木版画のテクスチュアを連想させる絵柄の陶器も展示致します。

 

 

宇野亜喜良と自由の女神にイタズラ描きVOL.1         2001年7月28日(木)〜8月6日(土)日曜日休み

あずみ虫、安西水丸、石川和男、宇野亜喜良、小渕もも、小池アミイゴ、ささめやゆき、須川まきこ、スズキコージ、民野宏之、灘本唯人、舟橋全二、矢吹申彦、山口はるみ、横尾忠則、和田誠

 

’95年に宇野亜喜良氏がドラクロアの「民衆を導く女神」を引用した版画を画廊で制作致しました。宇野さんご自身が自作の版画上にコラージュし発表する予定でしたが、「自由」の意味が問われる今、宇野さんの了解を得て新たなプランで展覧会を開催致します。宇野さんの同世代の偉大な作家の方々や現在興味深い活動をされる方々等にコラボレーションして頂くという趣向です。

VOL.2も来年2月に開催予定です。こちらも魅力的です。

 

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2011.06.05:日曜日

3月にあの大地震と津波に襲われてから、早3ヶ月が経とうとしています。被災地の方々のご苦労は想像にあまりあります。大きな被害を受けた方々、そのご家族、また周囲の方々には心よりお見舞いを申し上げます。

今、日本の困難な季節を、この国の全ての人々が皆、それぞれの立場で乗り越えようと、生きておられる事と存じております。

アーティストを含む画廊周辺の人々から、311以来様々な思いの領域で、意識が変わってしまった、というお話をよく聞きます。地震から津波、そして原発の問題、と不穏な空気が私たちをとりまき、意識から離れません。

思いもかけなかった災害の大きさや、今迄盲目的に従って生活して来た事がらへの絶望的な不信感に、私自身もかなり落ち込んでしまいました。また、情報のシステム、責任ある立場の人々への信頼等が音をたてて崩れ去ってしまい、無力感に襲われてしまいました。まるでオーウェルの「1984」の世界をわたしたちは生きているのではないか、という様な現実を思い知らされました。もう相当以前に読んだ本なので、ストーリーを全部覚えている訳ではありませんが、精神の荒廃、退廃の極致と思わされる読後感は、強烈な印象をもたらし、忘れがたいものになりました。情報を操作され、日々を監視され、市民は脳みそを完璧にコントロールされ、行動の自由など奪われた灰色の密告社会を、当時は、気の毒な社会、と、遠い世界に感じていましたが、今限りなく私たちの社会にリンクしている様に思えてなりません。

災害を被り、放射能に脅かされ、それでも普段の生活を送って行く中で、少なくとも311以前の時よりも、真実というものに直面せざるを得なくなりました。まやかしや旧態の改善すべきシステムの事も、真っすぐに受け止め、そして未知の人々には既に知っている人々が筋を指し示して差し上げる時なのだと思います。私たちは微力かも知れませんが、情報を持たない人々に、諦めずに真実を伝えて行く、という小さな積み重ねが今とても大切な事に思われます。

そして原発については、私たちの命に関わる問題であり、皆が正確に知識を持ちはじめ、人類が扱うことのできる様な代物ではない、という認識は共通分母としてあると思います。日常の生活も利益が基盤の人間関係も「命」あってこそ、という自明の理が通りません。全ての事がらのプライオリティーは「命」ということの当たり前の認識を理解しない人が存在する事をとても不思議に思います。ギリシア神話の中でプロメテウスが人間に火を与えた罪で、ゼウスに罰せられる話を思い出します。

このような社会の中で、人々のため、たゆまず、ご自分の成すべきお仕事を毎日重ねておられる方も沢山いらっしゃいます。そのような方々に励まされながら、元気を取り戻していく事ができるのだと思いました。

行動の依拠としていた場所をゆるやかにほどいて、もう一度静かに組み立て直す、という営みを、自分自身のどこかから課せられている様にも感じています。

皆様に温かな気持ちになって頂きたい思いや、作品のパワーをお伝えしていく、という画廊の仕事が、これからも少しずつ形を変えながら成長して行く事ができます様、願ってやみません。

 

そして、画廊からの義援金や支援につきましては、機会がある都度ささやかながらずっと継続させて頂こう、と存じております。

地震の直後の「早春の透明」という展覧会でのキッタヨーコさんの呼びかけで、最初の義援金を送らせて頂きました。

また、4月の田代卓事務所の展覧会「Chairs」では、田代さんが売上の利益208,947円を日本赤十字社に寄付致しましたが、少しの割合ですが画廊からの利益も含まれます。これから開催される企画展でも、可能な限り義援金を送らせていただく予定でおります。最初の支援物資につきましては、熊本県のイラストレーターの大野郁子さんから東京の画廊に寄せられた物資がきっかけとなりました。個人で支援物資を送る事が難しく、ルートが見つかりませんでしたが、ツイッターの中で俳優の永島敏行さんがいわきに届ける物資を受け付ける、という一文を見つけました。大野さんは東京の水不足等を心配してくださり、水の他にも様々な物をかなり大量にお送り下さいました。幸い、東京ではまだ物資は大丈夫な状態でしたので、九州から頂いたものに、東京からのカップラーメンやトイレットペーパー等を加え、いわき市に送らせて頂きました。丁度その時に個展を開催していらした札幌の民野宏之さんにもご協力を頂きました。

また、雑誌MOCで、宮城県亘理町へ物資を直接届けて頂ける、という事を伺い、届けさせて頂きました。震災から少し時が経っておりましたので、栄養価の高い食品、美味しい飲み物や、ワインも少し加えました。

という感じで、ささやかに支援させていただいております。あえてお伝えする事もないのでは、と思っておりましたが、画廊は開かれたスペースであり、様々な方々からのご協力がある事を合わせてお伝えするべきなのかな、と考え、ご報告させていただきました。

 

先日、このブログに復興住宅について書かせていただきました。唐突に思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。この画廊では、時々オークヴィレッジの稲本正さんや、写真家の本橋成一さんとお仕事をご一緒させていただいております。スペースユイはフィールドフリーな感覚で仕事をして行きたいので、突然社会派になることもあるのです。w

私は、若い頃建築の仕事をかじっていたことがあり、リユーズ可能な美しい復興住宅など見ると血が騒ぎ興奮してしまいます。

6月23日からは、フェミニンな女性たちの可愛らしい展覧会を開催致します。「Frower Drops exhibition」というタイトルは、花の様な香りと美しい作品で、疲弊した関東圏の人々も慰撫したい、という気持ちを込めたました。美味しいお茶のサービスも考慮中です。それに続き、映画「アレクセイの泉」等、映画監督でもある写真家の本橋成一氏とスズキコージ氏による、パワフルなコラボレーション展を開催します。実は本橋成一さんはスズキコージさんの大家さんでもあるという、公私共に親しい間柄です。折に触れお二人の楽しい生活ぶりを伺っており、作品の精神、モチーフにも通底するものを感じて、昨年この企画を立てました。半ば諦めておりましたので大賛成で受け入れて頂いた時にはびっくりしてしまいました。今、お二人の展覧会へ向けての情熱はひじょうに真剣で強く、大きな力を感じられるのはもち論ですが、優しく澄んだ画面から醸し出されるコラボレーションの意外とも言える局面にも出会えます。皆様に二つの展覧会のエネルギーと対比をお楽しみ頂けましたら嬉しいです。

 

 

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