2018.04.11:水曜日

 

 

深谷良一さんの木の箱の作りの巧みさと美しさは、現在を生きるイラストレーターの技とは何方も想像ができないのではないでしょうか?

平面作品もとても素晴らしく、日本画と区別のつきがたい作風には定評があり、その技術は追随を許さぬものですが、最近では、3度目となる木の箱の展示が大好評です。

小さな木肌に描かれた日本画風のモチーフは、深谷さん独自のスタイルを持ち、思わず手にとってしまいます。まるで現代の巧みの技の様なしかもモダンな作品は、これからも愛されて行くことでしょう。

http://spaceyui.com/schedule/ryouichi_hukaya_18.html

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2018.04.04:水曜日

 

 

 

 

堂前守人さんの今年の個展、とても人気がありました。

堂前さんは、函館で、はこだて工芸舎という函館を代表するような歴史的な建物を所有されていて、ご自身を含む多くの工芸作家の作品展示や音楽や演劇のイベント等が開催される多目的スペースを運営されております。函館の良き時代を彷佛とさせる面影を残す建築物です。

作家として活動されながら、はこだて工芸舎のオーナーとしての運営をこなされるのは、本当にたいへんなことと想像致します。今回の展示に来られた、毎年はこだて工芸舎に遊びに行くという東京在住の堂前さんファンの女性から、このスペースがどんなに魅力的な場所かというお話を伺いました。わたしもいつか遊びに伺いたいものです!

また、転勤の多いお父様の仕事上、日本中を転々と引っ越され、九州から北海道までの幾つかの地方での生活を経験され、大人になってからはオーストラリア、ニュージーランドに長く滞在なさったりと、お話を伺っていると、堂前さんの作品の背景が透けて来るようです。

堂前さんの作陶のスタイルは、陶芸の構造体を作り、それに絵を描かれるというものです。器のかたちはシンプルで優しく、野の花や樹々も風にそよぐように自然体にさり気なく描かれています。使う度に愛着の湧く堂前さんの器たちは、展覧会の回を重ねる毎に人気が増して参ります。着彩の美しい存在感ある器と共に、優しい眼差しの堂前さんご本人の引力があるのだと思います。

堂前さんから、文章を寄せられましたのでご紹介させて頂きます。

東京に1週間滞在したあと、弘前に行きました。新幹線に乗って青森まで3時間半。昔のようには遠くに感じられない移動時間ですね。今回は仕事なので続けて1週間滞在しました。東京ではガラス張りの新しい大きなビルを見上げながら歩きましたが、弘前では古い2階建の店舗や木造の日本家屋の世界です。町の中心ににある弘前城の入り口には大きな門があり、その木も扉の鉄の金具も朽ちずに400年も立ち続けています。目の前に広がる雄大な岩木山を眺めながら、60歳になろうとする自分が残りの時間をどう過ごすかと、その門に触れて考えました。

                                                                  (堂前守人)

http://spaceyui.com/schedule/norito_doumae_18.html

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2018.03.21:水曜日

 

 

女性はみんな靴好き?男性もでしょうか。何故か靴の形態に魅かれ、取りあえず足をそっと入れたくなってしまう。

フェティシズムチックに靴は広く愛されている、と、独断的見解で思っているのですが、下川路さんの作品は、更にそんな心にぽっと灯りをともす女の人パワーが潜んでいます。

下川路さんは、おしゃれな女性の身の回りにある郷愁を呼ぶファッショナブルなモチーフを題材に銅版画作品で個展を開催して下さっておりましたが、今回初めて布の靴を作り、自作のエッチング作品等のコラージュを加え、素敵なプレゼンテーションが出来上がりました。

ロマンティックなオブジェ作品は、本当にカワイクて魅力的ですが、実は確実な技術や良き時代の思い出と一緒に新しい感覚も合わさった時間の積層といった、ファウンデーションがあってのものなのでした。

オリジナリティ溢れる作品なのに、郷愁を覚える素晴らしい作品展でした。

解き放たれたように自由に前に進んでいらっしゃる下川路さんから、当分目が離せません。

下川路さんの、作品制作に対しての思いを書いて頂きましたのでご紹介させて頂きます。

私には物作りに対する考えを教えて下さった3人の女性がいます。

1人目は専門学校デザイナー科の先生。

夏に行われていたファッションコンクールの一次審査に通り、実物制作に入りました。縫製は友人3人にお願いし、アクセサリー探しに原宿、青山あたりを歩き回りましたが見つからず、学校に戻って先生に相談しました。その時「なければ自分で作りなさい。」

この時の経験が自らの手で作り出すおもしろさを知った初めの1歩でした。

2人目は銅版画工房で指導して下さった先生。

製版を終え試刷りした作品に失敗した箇所があり、先生に見ていただいた時「おもしろく出来たじゃない。失敗と決めつけず、それをうまく生かしなさい。」と言って下さいました。この言葉で楽しみながら作る事を学んだような気がします。

3人目は私の母。

物作りのヒントになる色の綺麗な物、可愛い物が常に生活の中にありました。たとえばレースや刺しゅうのあるハンカチやゴブラン織りのバッグ。特にグレーのリバーシブルコートの内側が色彩豊かなバラ模様だった事は今も鮮明に覚えています。

今回初めて制作した布靴作品は、この3人の女性の教えに支えられて出来たものだと感謝しています。

残念ながら母は2016年の夏に他界しましたが「あら、私の好きなコートのボタンを作品の中に使ってくれたのね。」と喜んでいるでしょうか・・・・

                                                 3月18日     下川路博美

http://spaceyui.com/schedule/hiromi_shimokawaji_18.html

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2018.03.14:水曜日

 

 

 

谷口シロウさんの作品、一見さり気なく魅き付けられますが、実際には作品全体に渡り、繊細に構築された背景に湛えられた感覚を覚えます。

登場人物のポーズも、見る人に強くは感じさせないくらいの神話的イメージがまぶされていたり、清潔感ある印象の研究されたテクスチユアが透明感を醸し出しております。

シロウさんは、皆様がご存知の通りに作品の制作と同じくらいにレディシロウのパフォーマンスでも積極的な表現活動をされております。

そして、レディの時もメンズの時も、シロウさんの優しさのエネルギーがご本人全体から溢れステキに人々に注がれて行くのが感じられます。

作家本人と同じように優しく大らかでポピュラリティーのあるイラストレーションですが、シロウさん独自の美意識を見逃してはならない、と思っております。

谷口シロウさんから素敵なメッセージをいただきました。

この度、久しぶりに本格的な個展をさせて頂きました。

新しい、わがままなスタイルになってからの集大成の気持ちで臨みました。

ぶきっちょなので絵に向かう時はいつも初めて描く気分です。

ぎこちなく、それでも少し気持ちのいい線、色ができたら鼻歌気分。

そんな中からイケそうなのを集めてみました。

他人から見たらどれも同じようなのかもしれませんが

自分の中ではいろいろな実験をして、削ったり足したり…

そんな中から次のステップへの道も開けた気がします。

壊し、作り、捨て、塗り重ねるの繰り返し?

生きることは辛さと楽しさのサンドイッチ。

美味しいサンドイッチを頬張るために明日も

白いキャンバスにバターを塗り、

白いパンにペンを突き立てます?

ご覧いただいた皆さま ありがとうございました。

すべての人がハッピーになりますように!

(谷口シロウ)

http://spaceyui.com/schedule/shiro_taniguchi_18.html

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2018.03.13:火曜日

 

 

 

山田博之さんの作品もお話も、気持ち良くはっきりしていて淀みがありません。ポジティブな陽性な山田さんの作品は、展覧会でも常に新しい展開で私たちを楽しませて下さいます。

今年のテーマは、クレヨンを用いたスクラッチ。思わずお部屋に飾りたくなる作品のセンスは、今回作品をご覧下さった方々にも伝わり、多くの方々の手へと渡って参りました。

山田さん、毎日フェイスブックに作品を更新されていて、その天衣無縫なアウトプット振りを楽しませて頂きながらも、時々創造の泉が枯れてしまわないかと心配いたしますが、こちらの杞憂のようでした!

山田さんは呼吸するように作品を紡ぎ、息を吸い込むように自然と日々のアイデアをインプット、そして作品が生まれて来るようです。  

山田さんの脳内は巨大な想像力を湛える器とリンクしているのでしょうか?本来的に創造の泉は無限なのかも知れませんが、3次元へと組み込むパイプを掴んでいる山田さんはすごい!とおもいます。           

http://spaceyui.com/schedule/hiroyuki_yamada_18.html

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2018.02.27:火曜日

 

 

高橋春夫さんの器を使っていますと、何故か自然に良い気分になります。白磁と粉引きの白い器を当画廊で取り扱うのは、昨年の高橋さんの展覧会が初めてでした。

白磁は、器の芯から白い色の磁器でできていて、硬質な美しさが魅力です。

専門家ではないので他の方々の作品を多くは知りませんが、高橋さんの白磁の器は粉引きと近い感覚なのではないかと想像いたします。

粉引きは、土を用いて成形した器に白磁を粉砕し水に溶いた液体をくぐらせて作るものですので、白磁に比べて柔らかな感覚で、その風合いに安らぎを覚えます。

一方、白磁は粉引きの様なニュアンスはなく、美しいその肌合いはとてもクールに見えますが、使った印象では全然冷たさは感じられず、綺麗なフォルムと表面素材から感じるのはコミュニケーションできる温かな楽しい使用感ばかりなのです。

最初は食器戸棚にしまっていた小さな白磁の皿を使い始めたら、不意を突かれた様な愛着が湧いて参りました。

繰り返し作られ、繰り返し人々に使われている食器として陶磁器を、これ迄のものよりも更に納得の行く魅力あるものへと作り続けて行くのは容易な事ではないと思います。

シンプルな白一色の器に込められた高橋さんの感性の確かさをとても大切なものと感じております。

http://spaceyui.com/schedule/takahashi-haruo_18.html

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2018.02.05:月曜日

 

 

https://www.instagram.com/p/BehCKYjBc_O/?taken-by=spaceyui_aoyama

絵の動く画像はこちらからご覧下さい。

 

中谷日出さんには十数年も前に、今では3Dプリンターも珍しくありませんが当時は斬新すぎて人々に共感して頂くのも難しかった3Dコンピューターグラフィック作品の展示、そしてナノゲノムをテーマにした作品を顕微鏡で覗くという画期的なスタイルの展覧会も開催頂きました。

実験的な作品制作の姿勢は変わらず今回の展覧会へと続いている様に感じますが、2018年の中谷日出個展「映像・美術・記号」では、大分人々との距離が近づいているのではないかと思われます。

まさにアートアンドサイエンスというテーマでの重量感のある作品展示と、先端テクノロジーにより、更に人々を驚かせ共に楽しむという感覚の展覧会の姿勢は、ずっと一貫していると感じております。

そして今回の中谷日出さんの作品から、私たちが通常何気なく見ている物や空間などを、一旦無造作な意識から、意図して認識し直す事の大切さ、そしてそれをもう一度感性の領域へとフィードバックしてからイメージをさらに膨らませていく、というメッセージを受け取りました。

知的な分析とそれらに基づく視線は、科学や学問の分野のみならず、創作表現の場に於いても当然着目すべき視点なのかも知れません。また中谷さんの明晰な視点から生み出される作品に於いては、客観性の影響やマーケティング的なものを重視したものへと傾きすぎない様、もう片方の世界へと解放されていく揺れ幅も感じます。

どちらにしましても、感性の領域を表現していくということは、見えざる本質的なものを掴みとるという姿勢なしには、語れないものと思います。

中谷日出さんが、今回提示されたテクノロジーを駆使した作品からは、その画像から受ける先進的なイメージと共にたゆたう様な光や樹々のそよぎ、美しい水の流れや人間の所作などといった、人々との共有意識を追求した温かなものが感じられました。

                        

http://spaceyui.com/schedule/hide_nakaya_18.html

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2018.02.01:木曜日

 

 

松本圭以子さんの展覧会タイトルが面白く、改めて作品を拝見すると、成る程!と納得させられものがあります。

Visionary ー空想家ー、聞き慣れない言葉ですが興味を誘う響きのフレイズが異世界へと誘うかのようです。

松本さんの普段の作品でも感じる事ですが、想像力豊かなイメージが一枚一枚の作品画面に定着して既視の感覚を伴った完成度の高さを感じさせられます。

今回は、パステル画やご自分で撮影された写真を用いたコラージュ作品が展示されました。また、様々なモチーフで構成したBOX ART 作品もたいへん見応えのあるものでした。

松本さんのイメージする記憶を元に再構成された場面が、二次元だけでなく三次元作品としても制作されて、観る方々の想像力を刺激し、とても楽しませて下さいました。

                          

                           http://spaceyui.com/schedule/keiko_matsumoto_18.html

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2018.01.23:火曜日

                        

                                                                             北見隆

                                                                                      北見隆 谷口広樹 二人展「一陽来福」、楽しくも緊張感ある展示が終了致しました。

2018年の最初を彩る催しとして、何か皆様の気持がぱあっと明るく華やぐ展示を開催したいと考え、瞬時にお二人のお顔を思い浮かべました。お正月ですし、招福、縁起もの、インターナショナル、と、頭の中で連想(妄想?)のキーワードが続きました。

そのような勝手なイメージをご理解下さった北見隆さんは、西欧からの招福モチーフを、上手い具合に絵馬という日本古来のキャンバスに載せて描いて下さいました。

また谷口広樹さんの、クオリティー高い多岐に渡るご活躍は皆様がご存知の通りですが、今回は和の題材や感覚をオリジナリティー溢れる捉え方で描かれる谷口さんの画風に強く魅かれるものがあり、北見隆さんとの企画展へのご参加をお願い致しました。

北見さんの南蛮渡来といった趣のあるペインティングの絵馬に対し、谷口さんはモダンな日本の絵馬や氏のライフワーク的テーマである猿(テーマは間抜けな神様の使い)を軽やかに実にセンス良く表現して下さいました。

北見隆さんは、ギャラリー創業の頃からのお付き合いがあり、都度素敵に力を増す個展を何度も開催して頂いております。BOX OPERAというイレギュラーに開催する展覧会を中心になり企画して頂いたり、また聖書の絵本を編集させて頂き、それがブラスティラヴァ金の絵本賞を受賞される等、様々な場面でのいっしょのお仕事の経験があってそのお力と信頼のおける人間性に常に触れさせて頂いております。

現代のイラストレーション界を代表する力量あるお二人の才能の競合、そして融合を、ファンの方々を代表し、ずっと拝見させて頂きたいと感じております。                                                

                                                                                           谷口広樹

 

http://spaceyui.com/schedule/takashi-kitami_hiroki-taniguchi_18.html

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2018.01.05:金曜日

 

竹井千佳・矢吹申彦・田村セツコ

 

水沢そら個展、冬の三人展、と12月の企画展が続きました。個展とグループ展と、それぞれに表情が異なり、また水沢そらさんの今回のテーマは視点がかなり個性的でしたが、華やいだ作品とたくさんの人々の流れが賑やかにこの季節を彩って下さいました。

三人展の中の竹井千佳さんと、水沢そらさんは来年再来年と、個展開催と同時に作品集を出版する予定がありますので、ご期待下さい。

ベテランイラストレーターの優れた作品集を発刊する事で広く知られている出版社の方が、今回若手作家の作品集を出版したいとの事で、お二人に決定したという次第です。

竹井千佳さんは弾ける様に明るい、一方で醒めた眼差しを併せ持つ女の子たちを楽し気に描きますが、彼女のテクニックは見事にプロフェッショナル精神に満ちており、作品画面の美しい仕上がりには定評があります。

創作活動に於ける紙媒体、広告、またTVの世界へと多岐に渡る広がりに、竹井さんの更なる活躍が期待されます。

また水沢そらさんの個展は今回2度目ですが、いつでも大人気です!

最初の個展のタイトルである「VOID」には、意表を突かれましたが、今回の個展「ストレンジオブセッション」では、テーマのインパクトにまたも驚かされました。

VOID=虚空、空っぽ、無限、深淵、そしてそらさん云く悪魔学においては進化の終着点。

OBSESSION=強迫観念、妄想、執念。

虚空へと眼差しを向ける少女や登場者たちを丁寧に々、紙を切り抜き、後、着彩するという気の遠くなる様な作業を経て制作していきます。空っぽであり深淵なこの世界を、何ものかに駆られて通り抜けて行きながらもポジティブなエネルギーの予感(希望?)を孕んだ作品は、そらさん自身なのでしょうか?興味は尽きません。

お話が前後してしまいますが「冬の三人展」は、最早、画廊の冬の風物詩になりつつある様です。今回はベテランの矢吹申彦さんと田村セツコさんが若手の竹井千佳さんを全面へと押し出す様なかたちで進めて参りましたが、来年は矢吹さんが中心となるかも知れません。

元はと言えば、田村セツコさん、水森亜土さんが中心だったこの展覧会です。ささめやゆきさんがこのおふたりにはさまれた三人展を開催したという懐かしい思い出もございます。人見知りの筈の亜土さんがささめやさんを気に入ってしまって、ささめやさん、何度もなんどもお食事に誘われておりました。

雑誌「anan」の絵本大賞をとられ、今は岩手県に在住の高田せい子さんに登場頂いた年もありました。

最後に水沢そらさんのメッセージをご紹介させて頂きます。

昨年に引き続き2度目のスペースユイでの個展。

今回は自分の描きたいものを自由に描く。

という実にシンプルな目的を心に留め、作品を制作しました。ひょっとすると原点回帰だったのかもしれません。

また描きすすめるうち、ひょんなことよりボーヒーくんという新しい友人とも出会い、

これからますます描くのが楽しくなっていく予感がしています。

自分にとって個展を開くという事は、作品の制作期間はもちろん、

煩雑な事務作業も含め、その全てが作家としての自分を見つめ直す、とても重要な行為だと思っています。

また機会ございましたら、ご高覧頂けますと幸いです。

ありがとうございました。

水沢そら

矢吹申彦

http://spaceyui.com/schedule/sora_mizusawa_17.html

http://spaceyui.com/schedule/tamura-setsuko%e3%83%bbyabuki-nobuhiko%e3%83%bbtakei-chika_17.html

 

 

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