小池アミイゴ個展 能登の杣径(のとのそまみち)
同じ目線にそって、地域の人々や子供たちとの活動を続ける小池アミイゴさんの個展、今回も盛況のうちに終えることができました。
最終日に行われた、小池アミイゴさん協力の輪島塗りの漆器販売も行われました。思わぬ災害に遭われた能登の方々の思いに触れて、誰にも降りかかる可能性のある出来事、と他所ごとではない思いに駆られました。
アミイゴさんの、地道な活動と共に描かれた素朴で優しい眼差しの作品展でした。

小池アミイゴ koike amigo
群馬県生まれ。長澤節主催のセツモードセミナーで絵と生き方を学ぶ。 フリーのイラストレーターとして1988年から活動スタート。 書籍や雑誌、広告等の仕事に加え、クラムボンのアートワークなど音楽家との仕事多数。 1990年代はいくつかのバンドで鍵盤をシバキ倒し、DJとしてもCLUB活動。 1996年より音楽と唄のための時間“OurSongs”をスタート。 デビュー前夜のクラムボンやハナレグミなど多くの表現者の実験場として機能。 2000年以降は大阪や福岡や沖縄を始め日本各地を巡り、地方発信のムーブメントをサポート。 より小さな場所で唄を手渡すようなLIVEイベントや絵のワークショップを重ねる。
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Q:好きな音楽、ミュージシャンなどについてお話し下さい。良ければその理由も。
A:絵を描き始める時、ピアニストのルービン・シュタインの演奏でのショパンのピアノ曲を流します。
ルービン・シュタインの演奏には揺らぎがあり、風音や鳥の鳴き声が聞こえるからこそ感じる余白と静けさがあります。
その音楽が流れることで、日常から創作にマインドが切り替わり、制作の途中に音が途切れてもそのままに、自分は音楽的な行為として絵を描き続けます。
Qご自分の作品と世界(社会)との繋がりについて、こだわりはありますか?
A:自己表現が目的では無く、自分と社会(人)との間に置ける、『それがあるからスムースな会話が生まれる何か美しきもの』を創ろうとしているみたいです。
Q:作品の創作に繋がっている印象的な出来事や思い出がありましたらお話し下さい。
A:食べようと思い買ってきた菜の花を、キッチンのコップに生けておいたまま福岡へ。
そこに友人が末期の癌であるとの連絡が。
「困ったな」と思い東京に戻ると菜の花が咲いていて、「これを描けばいいんだ」と思い、今に至ります。
Q:好きな食べ物や料理についてお話しされたいことがあればお話し下さい。
A:明治生まれのばあちゃんのこさえてくれた食べ物の記憶が、今の自分を作ってくれているように思います。
生活を共にするパートナーは食の好みが似ていて、それが結婚の大きな理由になりました。
それはやはりばあちゃんの食の記憶と地続きなことです。
Q:何か人と違う美術に関連する以外の才能があったら教えて下さい。
A:ご飯を食べて米の産地を当てることが何度かありました。
米の味は、その土地土地の水の味や地酒の記憶と結びつくので、その辺を辿って行く感じです。

