沢野弓子「exotique-布のシルクロード-」

「Exotique」というタイトルで開催された沢野弓子さんの今年の個展は、その名の示すとおり異国情緒がたっぷり味わえる名実共に「Exotique」なものでした。
ヨーロッパやアジア、また南米大陸の秘境へ赴いてのダイレクトに調達したテキスタイル素材から作られた作品は、時空間の織りなす物語がさり気なく伝わって参ります。
作品と同じくご本人も大らかでパワフルな沢野さんの周りは、いつも陽性なエネルギーに満ち溢れております。

<sawano yumiko  プロフィール>
セツモードセミナー卒業後、抽象画の発表を続けたのち、布を用いたタピストリーやバッグなど自由な作品を制作するフリーランスのクリエーターとして活躍。

Q. 作品のアイデアは、どんな時にどの様に生れますか?
A.
 素材から触発されることが多い。古い布を使うことが多いので布の奥に秘められたものをどう引き出せるか、どう生かせるかを考える。

Q. 好きな画家、イラストレーターは誰ですか?良ければその理由も。
A.
 クレーとマティス、とにかく色と線。

Q.  好きな音楽、ミュージシャンなどについてお話し下さい。良ければその理由も。
A.
 キース・ジャレート、バッハ、ワーグナー、リヒャルト・シュトラウス、抽象的、深遠、壮大な世界に入って行けるような感じがする。

Q. 印象的な映画、好きな俳優などについてお話し下さい。良ければその理由も。
A.
 「 2001年宇宙の旅 」… 想像をはるかに超える世界に浸れる。「 終電車 」「バグダット・カフェ 」「 花様年華 」…全体に流れるムードが素晴らしく、音楽と映画がマッチしている。

Q. あなたの作品の表現方法や画材、モチーフやモデルへのこだわりについて教えて下さい。
A.
 素材は布、紙、絵の具、その他興味を惹かれたものは何でも使いたい。

Q. ご自分が一番大切にしていることを何でも!そして行動を起こす時、自分の直感を第一に考えますか?その時人々の視線の影響はありますか?
A.
 何と云っても直観。パッと目に入った時の直観を大切にしている。他人の意見及び雑念が入らないようにしている。

Q. 作品の創作に繋がっている印象的な出来事や思い出がありましたらお話し下さい。そして、特に好きな国や都市、風景や場所はありますか?良ければその理由も。
A.
 グルジア(ジョージア)とアルメニア。西洋と東洋が入り混じったような神秘的な印象が忘れられない。アルメニアの「 バラジャーノフ博物館 」コラージュ、映画の小道具、衣装、ジャンルを超えたものづくりに圧倒された。

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