南伸坊 さんへのインタヴュー

南伸坊 版画展「nekohaiga」、幾重にも楽しめる展覧会です!
作品では、のんきそうなネコや悪戯っ子ネコさんたちが、日本の四季折々の季節の中で、俳句を読みます。
南さんの描くネコのいる景色は、しみじみとしていますがポップで、正に大人のキュートな粋空間です!
色々な魅力が満載の楽しい展示は、南伸坊さんならではのものと思います。
表に出しすぎない洒脱さや「間」の捉え方など、決して失いたくない大切な日本のこころを感じました。

南 伸坊 minami shinbo

1947年 東京生まれ。イラストレーター、エッセイスト。

著書に『のんき図画』『ねこはい 』『ねこはいに 』(青林工藝舎)

文庫版『ねこはい』(角川文庫)『笑う子規』(筑摩書房)

『笑う漱石』(七つ森書館)『仙人の桃』(中央公論新社)近日刊行など

Q. 作品を通して、人々にどの様なメッセージを伝えたいですか?
A.
メッセージって、考えないです。おもしろいことを思いついて、見てくれる人に、笑ってもらうのが希望です。

Q. 作品のアイデアは、どんな時にどの様に生れますか?
A.
小さいノートを持ってるんですが、電車の中とか、歩いてる時に思いついてメモしたりします。メモが簡略すぎて、何を思いついたか忘れることも多い。いま『望星』っていう雑誌で「つるくん、かめくん」っていうご長寿マンガの連載をしてるんですが、このアイデア思いつくのうれしいです。

Q. 好きな画家、イラストレーターは誰ですか?良ければその理由も。
A.
仙厓、蕭白、蕪村、国芳、春信、耳鳥斎、バルテュス、マルケ、エドワード・リア、キリコ、マグリット、ルソー、ピカビア、井上安治、岸田劉生、長谷川潾二郎、小村雪岱、ゾンネンシュターン、ジェームス・アンソール、アラン・ダーカンジェロ、ミロ、マティス、リキテンスタイン、デビット・ホックニー

Q. どんな小説を読まれますか?また、好きな小説家はいますか?良ければその理由も。
A.
稲垣足穂、内田百閒、澁澤龍彦とかが好きで文庫を買いあつめたりしましたが、だいたいそんなに小説は読まないほうです。あっ、先生の赤瀬川原平の小説は読んでます。たいがいおもしろい。中・高生の頃は北杜夫がすきでした。

Q. 好きな音楽、ミュージシャンなどについてお話し下さい。良ければその理由も。
A.
音楽が嫌いなわけじゃないですが、詳しくないんです。だから音楽の話にはあまり加われません。中学生の頃に聴いてた50sとか60sのアメリカのポピュラーソングは、無意識に聴いていたんで懐かしいです。植木等、小林旭、石原裕次郎、フランク永井、三橋美智也とかは歌えたりするくらい。

Q. 印象的な映画、好きな俳優などについてお話し下さい。良ければその理由も。
A.
たくさんあるけど、ごく最近見た映画だとアキ・カウリスマキ「落葉」とヴィム・ヴェンダース「PERFECT DAYS」
ウッディ・アレン、ジム・ジャームッシュ、アッバース・キアロスタミ、とかも好き。
羽仁進の岩波時代の記録映画がおもしろい。久里洋二のアニメーションまとめて見たいです。

Q. ご自分が一番大切にしていることを何でも!
A.
笑うこと、笑えること、笑うのが好きです。おもしろいことともいえる。おもしろいことというのは発見することだと思ってるので、「発見すること」といってもいいです。

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